吉田邸再建、大きく前進 解散した財団から大磯町に2億7658万839円寄付
大磯町は6月下旬、3月に解散した(財)吉田茂国際基金から残余財産2億7658万839円の寄付を受けた。寄付されたお金は、吉田邸の再建などに充てられる。寄付を受け大磯町は7月5日、感謝状贈呈式を大磯町郷土資料館内でおこない、解散した財団に対し感謝の意を伝えた。
郷土資料館内でおこなわれた贈呈式には、中崎久雄大磯町長、解散した(財)吉田茂国際基金専務理事の和田清治氏ほか多数の関係者、来賓が出席した。和田氏は「大磯町に財産を引き継いでくれたことに役員一同感謝しています」と話した。中崎町長は「さらに吉田邸再建に向けた気運が盛り上がるよう努力し、吉田茂を後世に伝えるべく、町としても邁進していきます」と話した。
寄付された金額の2億円は再建費用に、残りの7658万839円は再建後の維持管理や財団がおこなってきた内政・外政に関する資料の保存活用に充てられる。
同財団は、教育・学術・文化に関する助成から内政・外交に関する調査研究及び資料収集・編纂まで幅広く事業を実施してきた。運営にかかる経費は基本財産の運用収入で支弁してきた。しかし、金利の低下で収入確保が難しくなり、事業実施が困難になったことから解散が決まった。当初残余財産は旧吉田茂邸の保存や修理ほかに使われることとなっていたが、2009年の建物焼失を受けて、再建に向けての資金他に充ててほしいと寄付された。
吉田邸再建に関する寄付金の総額は、5月31日時点で4千953万13円。目標を5億円としていた大磯町にとって、今回の寄付は再建に向けて大きく前進した格好となった。
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