里山の再生・保全に取り組むボランティア団体「湘南二宮・ふるさと炭焼き会」が、大手日用品メーカー花王の支援団体に選定された。身近な緑を守り育てる活動に対する助成金を受け、西谷戸の雑木林を3年かけて整備するプロジェクトを実行する。
次世代の子どもに緑豊かな環境を継承することを目的とした「花王・みんなの森づくり活動」は、同社の社会貢献プログラム。2000年の開始からこれまでにのべ462団体が支援を受けた。18年度は全国から81件の応募があり、選考を経て18団体が決定した。
助成対象に選ばれた炭焼き会は、22年3月までの3年計画で二宮町のせせらぎ公園に隣接する西谷戸雑木林の再生に取り組む。樹齢50年を超えるクヌギやコナラが生える雑木林を間伐して植樹を行い、若い雑木林によみがえらせる。散策道の脇にヤマユリなどの花を植え、景観も整える予定だ。
1年目は伐倒した樹木を運び出すための搬送路を造り、下草刈りや伐倒作業などを実施する。初年度の助成金として約50万円が支給され、同会ではチェーンソーほか資機材の買い足しや修理代、燃料代、苗木と球根の購入費などに充てるという。
葛川の水質浄化と里山の再生を目指して発足した同会は活動20年目。会員38人。一色地区に築いた「炭焼き広場」を拠点に、二宮町と近隣地域で雑木林と竹林の間伐、その間伐材を利用した木炭や竹酢液などの生産・販売ほか、里山の自然環境を守る活動をしている。
同会が民間企業からサポートを受けるのは初めて。「今までの活動実績も認められたのだと思う。きれいな雑木林をつくっていきたい」と事務局長の石川眞人さんは話す。
プロジェクトには、小学生を対象に植樹・植栽を体験する学習会を年に1回程度開き、子どもたちに緑の大切さや炭焼きの文化を伝えていく構想も盛り込んでいる。
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