2024年の年頭に際し、池田東一郎大磯町長・村田邦子二宮町長・戸村裕司中井町長にインタビューを行った。昨年を振り返るとともに町の展望を聞いた。聞き手/小澤香苗大磯・二宮・中井編集長 ※次号以降に続く
大磯町
――昨年を振り返って
「人口減少対策元年として、小学校給食費無償化、18歳までの医療費無償化、馬場公園などの公園改修、学校の整備など、施策を打ち出すとともに『子育てするなら大磯』というメッセージを発することができた。昨年3月に町政に対する投書箱を『平成目安箱』から『まちのこえ』というネーミングに変え、これまで年に数通だった投書が昨年4月〜12月で約120件と増えた。色々な意見があったが、町政に関心が高まっているという意味でうれしく思う」
――今年、町政に「オン」したい(加えたい)ものは
「町民一人ひとりが町の主役になれるよう、町民がまんなかの大磯を目指すという意味で『わくわく』とした。子育て世代への訴求をした23年から引き続き、今年は人口減少対策セカンドステージとして、お年寄りに健康に長生きしてもらう『住めば健康大磯』を掲げる。子どもからお年寄りまで『わくわく』を大切にすることが人口減少対策につながると考える」
――町民へ一言
「町民の皆さんが輝いていることが町の魅力になる。魅力的な人が多ければ、『大磯で暮らしたい』という移住定住にもつながるはず。大磯町民の皆さんがわくわくする一年になるよう、しっかり町政に取り組んでまいります」
二宮町
――昨年を振り返って
「昨年は新庁舎、(仮称)福祉会館、ラディアン改修の基本設計がようやく動き出した。今年はより具体的なイメージをお示しできると思う。また、町内の3つの小学校と2つの中学校が合わさった分離型小中一貫教育校『にのみや学園』もスタートした年。カリキュラムの統一のほか、小中学校の間で交流も生まれた。不登校などの対策が求められる中、一色小には一時的にクールダウンしたり、教室に行くのが難しい子が支援補助員と過ごせる『ほっとルーム』を設置したほか、今まで中学校に週1回来ていた心理教育相談員の常駐日を小学校にも設置した。その他、町民とのワークショップを経て作り上げた気候非常事態宣言、子育て産後ケア事業、移住定住の取り組みなど行ってきた」
――今年、町政に「オン」したい(加えたい)ものは
「ラディアン周辺に行政機能が集約され、町民にとっても憩いの場になる。新しい居場所ができるという意味で『集う』とした」
――町民へ一言
「町民の皆さんが世代を超えて集える場を新しく作っていきます。ラディアンができたときもそこを集う場として活用し、人が動いたことで意味や価値が生まれていった。新しい施設もぜひ使い倒していただいて、人が集い活動が生まれる場所にしていきたい」
中井町
――昨年を振り返って
「昨年8月に人口が9000人を切り、人口減少の課題は大きくなっている。とはいえ22年には社会増もあり、住宅政策や子育て支援、区画整理事業による宅地化などの移住定住政策をよりきめ細やかに微調整していった。Iターンの人も活用できる移住定住推進事業補助金、結婚新生活支援事業補助金の支給のほか、18歳までの小児医療費無償化に踏み切るなどの子育て支援を行い、暮らしやすさと子育ての両立を中井で実現できるよう整備してきた。一度は中井を離れた人が帰ってきて町内で店舗を開業するなどの動きもある。インター周辺の土地区画整理事業・土地改良事業や外国籍の町民支援にも引き続き取り組む」
――今年、町政に「オン」したい(加えたい)ものは
「コミュニティデザイナーの山崎亮さんが唱える『縮充』という言葉がある。人口減少で町を縮小せざるを得ない中でも、充実を大切にするという意味。また、織物の言葉として、肌触り良くするために揉んだり化学反応を起こさせる『縮絨』という言葉もあり、中井町ではいろんな方の力を借りながら、町民の化学反応によって、よりきめ細やかに充実したまちづくりを目指す意味を込めて『絨』とした」
――町民へ一言
「『応える町政』として課題を共有しながら一緒に進んでいきたい」
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