13歳の防災マニュアル 二宮西中1年生が危険箇所など調査
大地震と津波から身を守るための知恵や、災害時にどのように行動すればよいかといった心得を生徒一人ひとりが身に付けよう―。二宮町立二宮西中学校(高橋清校長)の1年生が防災マニュアル作りに取り組み、登下校ルートなどの危険箇所を確認する地域調べを3日に行った。
地域調べは、自分の家の周辺と登下校で通っている場所を中心に、5つの区域に分かれて実施。生徒たちは事前に決めたルートをグループで歩き、地震が起きた時に崖崩れやブロック塀の倒壊、電線の切断などが予想される箇所を調査した。また、津波被害の恐れがある低地と川の付近、大規模な火災が迫った際に避難しにくい住宅密集地と細い路地、自動車が多い所なども確かめた。
百合が丘の団地中央を起点に中里地区をおもに調査したグループは、葛川の土手や橋、新幹線の高架下で写真を撮ったり、海抜表示が出ていないかを確認したりした。「津波で橋が流されるかもしれない」「『津波てんでんこ』で逃げるんだよね」などと話しながら、災害時に危険が生じると考えられる箇所を避けて指定避難所の県立二宮高校までたどり着く道すじを探し出していた。
生徒たちは早朝から午前中いっぱいかけて調査を行い、午後から調べたことを地図に書き込み、防災マニュアルを作成。災害時に中学生ができること、避難所へ持って行くと役立つ品物などについても考えた。まとめた防災マニュアルは今月17日に校内で発表する予定だという。
同校では毎年度、総合の学習として1年生が地域調べを実施。これまで二宮町の観光、農業と漁業、町のバリアフリーなどをテーマに調べてきた。今年度は、昨年3月11日に東日本大震災が発生したことを受けて、生徒の目で地域の安全を確かめ、震災へ備えようと防災マニュアルを作ることに。同校では「生徒一人ひとりが防災意識を高め、日頃からの備えにつなげてほしい。この取り組みを、地域の防災活動に還元することもできれば」と話していた。
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