雨の日も毎日続けて40年 杉崎さん宅の庭で「二宮ラジオ体操の会」
雨の日も雪の日も1日も休むことなく、イチ、ニ、サン、シ―。二宮町山西の杉崎惣一さんが自宅の庭を開放して実施している「二宮ラジオ体操の会」のラジオ体操が、4月1日で丸40年を迎えた。おなじみの軽快なメロディーに乗せて今日も老若男女が健康づくりに励んでいる。
40周年記念大会のラジオ体操には春休み中の小学生らも参加し、約100人が芝生の上で元気よく体を動かし一日をスタートさせた。4月1日が誕生日という近所に住む三枝のどかちゃん(6歳)は毎朝、早起きして妹のそよかちゃん(4歳)と一緒に参加しており、「ちょっと寒いけれど、体操すると温かくなって楽しい」と話す。この日は参加者全員に記念品の米が配られた。
二宮ラジオ体操の会は「健康のために体を動かそう」と、杉崎さんと同級生(故人)が結成。会員と近所の人々が集まり、1972年4月1日から始めた。わずか2〜3人しか集まらない時や、昭和天皇崩御と阪神大震災発生でラジオ体操が放送されなかった日もあったが、その時は音楽なしでいつも通りに体操をしたという。
また、雨や雪で中止にしなくてもすむよう、杉崎さんは自宅を改築した際に約200平方メートルの車庫兼体操場を設置。毎朝6時半になると屋外のスピーカーから自動的にラジオが流れる仕組みになっており、杉崎さんが泊りがけの旅行で不在の時でも会員と近所の人たちが庭に集まり、体操をしていく。こうして同会は1日も途絶えることなくラジオ体操を続けてきた。夏休みは地元の子ども会のラジオ体操が合流し、杉崎さんはかき氷を用意して子どもたちを迎え入れる。
また、体操の後、参加者が持ち寄った漬物などでお茶を飲みながら世間話をするのも恒例だ。ラジオ体操が地域の人たちの交流の機会にもなっている。
今月で85歳になる杉崎さんは好奇心が旺盛で趣味は旅行。夫婦や友人で国内各地、世界中を訪れている。楽しく旅行ができるのも健康の賜物という。「40年間毎日続けられたのは、大勢の仲間がいてくれるおかげ。皆さんが集まっているのに私だけ寝てる訳にもいかない」と笑う。当面の目標は1万5千回達成だ。
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