被災地の様子 壁新聞に 中学生が体験まとめる
中学生が東日本大震災の被災地を訪れ、自分たちの地域防災のために何ができるのかについて学んだ大磯町の「防災ミッション〜青少年被災地体験学習〜」。現地での様子を伝え、町民との情報共有を図るための壁新聞づくりが9月6日、町保健センターで行われた。
防災ミッションは今年3月の事前学習会からスタート。被災地訪問に先立ち、ボランティアの心得や現地での学習課題などについて3回にわたって話し合った。参加した中学生は大磯中学生10人と国府中学生12人。被災地訪問は8月18日から20日までの日程で実施され、19人の生徒がまだ津波被害の爪痕が残る宮城県南三陸町へと赴いた。
初日は南三陸町防災対策庁舎跡や旧下倉中学校、さんさん商店街などを見学。同町元教育長の勝倉彌司夫さんの講話も聴講した。夜は宿泊先のコクボ荘で、女将の三浦省子さんが被災体験講話を実施。生徒たちは「津波は引き波の方がより恐ろしい」「遠くよりも高台に避難することが大切」「助け合いの気持ちが大切」などを学んだ。2日目は中瀬第2仮設住宅を訪ね、住民と交流しながら清掃等のボランティア活動も体験。その夜はバスで車中泊し、翌朝、大磯町に到着した。
壁新聞づくりはこれら生徒たちが現地で見聞きしたことを文章にまとめ、防災メッセージとして発信するために企画されたもの。作成当日はミッションに参加した13人の生徒が出席。大磯町の中崎久雄町長や災害救援ボランティアの会のメンバーらが見守る中、3班に分かれて新聞づくりを行った。生徒たちは現地で筆記したメモの束や撮影した写真などを大きな模造紙の上に広げ、紙面割やデザイン等について検討。「勝倉彌司夫さんの現地案内」「コクボ荘のおかみさんのお話し」「中瀬地区仮設住宅の皆さんとの交流会」をテーマに、3種類の壁新聞を仕上げた。
生徒たちが作成した壁新聞は10月2日(木)から、町役場ロビーや生涯学習館、町立図書館と国府分館、郷土資料館に巡回展示される。
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