兄妹でボクシングを習う大磯中学校1年の北野武郎君と大磯小学校5年の日和さんが、9月3日に東京・後楽園ホールで開催される「U-15ボクシング全国大会」に揃って出場する。平塚市のジム「チームテンカウント」でトレーニングを積む2人は、「アベックV」を目指して拳に磨きをかける。
15歳以下を対象にした全国大会として2008年に始まり、今年で10回目。各地区の予選を勝ち抜いた代表が顔を揃え、体重別階級で決勝を争う。武郎君(中学男子35キロ級)は3年連続の出場で、選手数が少なく予選がなかった日和さん(小学女子27・5キロ級)は初めての全国挑戦がリングでの「初陣」だ。
武郎君は、プロボクサーだった父・良さん(38)の勧めで小学1年からボクシングを始めた。大磯運動公園で走り込みやミット打ちをこなして基礎を習得。3年生の時にジムに入会した。良さんの目には「一つのことに長く取り組むのが苦手なタイプ」と映っていたが、ボクシングだけは別だった。親子二人三脚のトレーニングで培ったスタミナで小柄な体格をカバーし、足を使ったボクシングでカウンター狙いのボクシングスタイルを貫く。
難聴のハンディキャップを抱える日和さんは「学校で男の子にからかわれるのが嫌で、見返してやりたかった」と、武郎君と同じ3年生でジム生に。ピアノやテニスを習っている友人からは物珍しがられることもあるが、「運動神経がよくなったし、男の子に負けないくらい強くなれた」と額の汗を拭う。ジムには同い年の女子生徒もおり「一緒に練習できるからうれしい」とはにかむ。
「ゲームよりもボクシングが好き」と口を揃える2人を、良さんは「プロよりも真面目に練習している。ボクシングは個人競技で自分との闘い。心身共に成長していることを実感します」と見守る。将来は世界チャンピオンが夢という武郎君は「KOで勝ちたい」、日和さんも「緊張するけど、TKOで日本一が目標」と闘志を燃やしている。
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