大磯町在住の浅野重人さん(45)=人物風土記で紹介=が監督を務めるラフティングチーム「テイケイ」が、5月13日(月)から20日(月)までオーストラリアで開催される世界大会へ出場する。2010、11年の連覇以来になる「世界一」の称号を令和の新時代を迎えた日本に持ち帰るため、チーム一丸となってパドルを握る。
ラフティングは、ラフトと呼ばれるゴムボートを4人または6人で操り、激流を下るスポーツ。平塚市に拠点を置くテイケイは、国内ラフティング競技の第一人者である浅野さんが監督を務める国内唯一のプロチームで過去2回、世界大会で優勝を果たしている。
一時引退していた浅野さんが2017年に監督に復帰すると17年の日本大会で準優勝、18年のアルゼンチン大会で3位に入賞するなど再び世界一への道筋が見えてきた。「今のメンバーで5年目を迎え、心技体すべてにおいてようやく世界一奪還ができるレベルに来た」と浅野監督。
平塚市馬入の相模川で日々練習に励むテイケイ。自然の水の流れを読み、6人が力を合わせてラフトを操る経験を積むため、日本各地の急流やラフティングの盛んな東欧などにも遠征して技を磨いてきた。「以前は海外との競技人口や体格の差をチーム力で対抗してきたが、年々世界のレベルも上がっている。近年は個々のポテンシャルを高め、腕力だけでなく体全体のバネを使ってパワーを生み出す鍛錬をしてきた」
結束力がカギ
大会では、激流下りのタイムを競う「ダウンリバー」や設置されたゲートを指示通りに通過する「スラローム」などの競技が行われる。漕ぎ手にはそれぞれの役割があり、どれか一つでも上手く回らなければ本来の力は発揮できない。キャプテンを務める小泉聡さん(31)は「6人が同じイメージを共有できるチーム作りをしてきた。その集大成である大会で優勝して、日本のレースラフティングの発展につなげたい」と意気込む。学生時代にも世界大会の出場経験がある副キャプテンの藤川雄大さん(29)がキャプテンをフォローし、アクシデントへの対応力の高い中橋啓太さん(30)、参謀役の吉永浩亮さん(27)、ムードメーカーの辻田丈嗣さん(27)、ルーキーの安藤彰悟さん(26)の6人が一体となって世界一を目指す。また、将来のメンバー入りを目指す練習生の中野晶良さん(27)もチームのサポート役として大会に同行する。
浅野監督は「世界と渡り合うには自分を解放し、人が本来持っている力や頭脳をフルに使って自然に挑まなくてはならない。彼らは誰よりも練習してきたメンバー。今までやってきたことを信じて、気負いすぎることなく大会に臨み、世界一の座を掴んでほしい」とチームに激励を送る。
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