神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

ペッパーと「親切って何」 二宮町立一色小で道徳授業

教育

公開:2022年6月10日

  • X
  • LINE
  • hatena
人型ロボットのペッパーが学校生活をするときの困りごとや苦手なことについて考える4年1組の児童
人型ロボットのペッパーが学校生活をするときの困りごとや苦手なことについて考える4年1組の児童

 二宮町立一色小学校(中西美保校長)で、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を活用した道徳の授業が5月に行われた。3年生と4年生が、ペッパーの困りごとに対するサポート方法を考えながら、思いやりの心と親切について学びを深めた。

 4年1組の授業に登場したペッパーは児童24人へ「得意なことは話す・見る・声を聞くこと」と自己紹介。超絶の早口言葉や流ちょうな英語のあいさつも披露した。一方で、学校生活に不安があることを打ち明け、「階段や段差は苦手」「大人数でしゃべれない」などと困りごとを伝えた。

 「移動教室のときにペッパー君だけここにいたら、かわいそう」。立場を自分と置き換え、ロボットをそう思いやる児童もいた。4年生は「運んであげる」「段差に板を渡してスロープを作る」「給食用のエレベーターを使う」などと解決策を話し合った。

 「ぼくのことを思ってくれてありがとう」と感謝するペッパー。学校内だけでなく、まちの中へ目を向けると、車いすの人や白杖をつく人などさまざまな人がいることを説明した。困っている人を見かけたら、どうするか。ペッパーの問いに児童は「何に困っているのかを聞く」「目が見えない人を案内する」「荷物を持つのを手伝う」といった考えを発表した。

 教諭から実際に声かけができるか尋ねられると、「ちょっとためらう」「小さい子やお年寄りならすぐに話しかけられる」「怪しい大人だったら、怖いかも」と返答。まちなかのスロープや電光掲示板、点字ブロック、声かけなども人の助けになり、思いやりや親切にはいろいろな手段があることを学んだ。

共生社会へ学び

 互いに助け合う社会の実現に向けて「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念を普及するため、県と県教育委員会、ソフトバンクが連携し、ペッパーを活用した教材を制作。昨年4月から県内小学校でペッパーの出張授業を行っている。中西校長は「子どもたちが活発に話し合い、一人ひとりの心の中に思いやりと親切の気持ちがあることが感じられた。あいさつ運動でもペッパー君が活躍してくれた」と話す。

大磯・二宮・中井版のトップニュース最新6

母校に「ただいマーティン」

大磯高校

母校に「ただいマーティン」

出身タレントが凱旋授業

5月3日

アンジェが全国3位

二宮町ダンススタジオ

アンジェが全国3位

コンクールに落語で挑戦

4月26日

「盲導犬すごい」の先へ

二宮在住板嶌さん

「盲導犬すごい」の先へ

共生社会 考える機会に

4月26日

絵本で地元の魅力発信

大磯中学校

絵本で地元の魅力発信

生徒有志が図書館に寄贈

4月19日

新名物に「高麗キムチ」

大磯町

新名物に「高麗キムチ」

地名から縁広げ商品化

4月19日

コロナ経て秘仏開帳

大磯町慶覚院

コロナ経て秘仏開帳

稚児行列も実施

4月12日

あっとほーむデスク

  • 5月3日0:00更新

  • 4月26日0:00更新

  • 4月19日0:00更新

大磯・二宮・中井版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook