福島第1原発事故の影響で、福島県浪江町から秦野市に避難している陶芸家、亀田大介さん(35歳)が市内菖蒲に拠点を移すことになった。亀田さんは「一からですが、少しずつ再開していきたい」と準備を進めている。
約3百年の歴史を持つ大堀相馬焼の窯元のひとつ、松助窯の4代目当主である亀田さん。大堀相馬焼は福島県浪江町の大堀一円で生産されている焼物。浪江町は福島第1原発事故の影響で、現在も立ち入り禁止となっている。
3月11日の震災発生時は鎌倉市にいた亀田さん。妻の文さんと10歳の息子さん、8歳の娘さんは、浪江町から親戚らと共に南下を続けた。13日の朝に宇都宮市で合流。夫妻は「ほっとして泣いてしまいました」と振り返る。そして、文さんの実家である秦野市萩が丘で生活をスタート。その後すぐに、亀田さんはこちらへ拠点を移すことを決めた。「原発の状況は悪化するばかりだった。もし大丈夫になったと言われても、原発への不信感は拭えない。家族のことを考えたら、戻れないと思いました」。
松助窯には江戸・明治時代の作品である古相馬や3代目の遺作が展示されていたが、文さんが避難する前に見た限りではほぼ全て床に落ちていたそうだ。今年は新しい窯をつくったばかりで、個展の予定もたくさん入っていた。しかし亀田さんは「心残りを言い出せば限りがないけれど、家族が無事だっただけで十分です。まず生活しなければならないし、今までお世話になった人たちに恩返ししたい。早く土に触りたい」と前を向いている。
工房は、文さんの父がアトリエとして使っていた場所を使用。家族みんなで片付け、床を張った。子どもたちは元気に小学校へ通っている。夫妻は「浪江の家と違って、大声で話せないのが子どもには辛いかもしれない」と笑顔を見せた。7月中旬には窯が入る予定。亀田さんの活動は【URL】tsuchinone.comで見ることができる。
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