女性目線の防災「参考に」 いわき市から職員が訪問
秦野市を拠点に女性目線での防災活動の充実を図る「なでしこ防災ネット」(吉田トシ子代表)から話を聞く目的で2月14日、東日本大震災で被害を受けた福島県いわき市勿来(なこそ)支所の職員が秦野市を訪問した。女性の防災への積極的な参加を目指す同地区が、数々の表彰を受けた同団体の取り組みを参考にしようと足を運んだもの。
この日秦野市を訪れたのは同市勿来支所参事の柴田勝さんと、植田公民館館長の比佐野盛雄さん。今年1月になでしこ防災ネットの存在をインターネットで知り、地域の防災の参考にしようと連絡。吉田さんも快諾し、訪問が実現した。
地域の防災の中心を担う消防団の多くは男性のため、東日本大震災のように平日の日中に災害が発生した場合は仕事などで地域外にいる団員も多く、家には女性が残っていたケースが多かった。柴田さんは「有事の際に女性が積極的に防災活動に参加できれば、地域の防災力は格段に向上するはず。近隣の住民の意識が高いと、独居老人の状況などの把握もできる」と説明。また、いわき市は秦野市と比べて面積が約12倍、人口は約2倍と大規模のため、市が主導するだけではスムーズに動きにくいことなどを挙げた。勿来地区だけでも人口は約5万4千人いるため、地区独自の防災対策が不可欠との認識が高まっているという。
なでしこ防災ネット代表の吉田さんは「一般的に女性はお喋り好きな人が多いので、学んだ話が家族や近所にどんどん広まる」と利点を説明。このほかにも、居住地区の滞在時間が多い中学生の存在を挙げ、中学生がボランティアなどの経験をすることで地域防災の大きな戦力となるだけでなく、活動の後継者となりえることなども力説した。
また、災害時や地域づくりの際に公民館が持つ役割についても意見を交換。勿来地区の中心街に位置する植田公民館館長の比佐野さんは「公民館の事業として、次年度は防災の講座やサークルなどを企画し、多くの市民が有事に行動できるようにしたい。裾野を広げることが重要」と話した。
柴田さんは「今回の訪問で、秦野の人々の防災意識の高さに驚いた。災害の際に、自ら的確な動きを出来る市民を増やすことが必要。まずは勿来地区から女性の防災参加を働きかけ、市全体の意識を喚起できれば」と振り返った。
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