本町小学校 巨大地図で車利用見直す 視覚的理解狙い初の試み
巨大地図を用いた授業
本町小学校で10月29日から31日にかけて、巨大地図（ガリバーマップ）を用いた交通環境学習が行われた。児童の視覚的理解を促すため、筑波大学公共心理研究室の谷口綾子准教授の協力で、今回初めて地図が導入された。
秦野市が進めている「はだの交通スリム化推進事業」の一環として始められたこの取り組み。自動車産業について学習している小学５年生に「自家用車に頼り過ぎず、時と場合に合わせて移動手段を考える」ことを学んでもらうのが目的だ。２００５年度から、毎年３〜４校ずつ市内の小学校で実施されてきた。
本町小では２年前に実施した交通環境学習を軸に、昨年からアレンジを加えた独自の学習を実施している。今年は谷口准教授から市へガリバーマップの使用が提案されたため、初の試みとして同校で取り組むこととなった。ガリバーマップは、約３ｍ四方の布製の地図で、市内の主要な道などが描かれている。これを使うことで、子どもたちが「ガリバー旅行記のガリバーになり街を見下ろしたような感覚で、立体的に地域を把握する」効果が期待できるという。
「エコな乗り方考えて」
同校では、３クラス１０６人がクラスごとに授業を受けた。まず、児童らは色分けされたブロックを用いて、教室の床に敷かれたガリバーマップの上に、普段、自宅や学校から、秦野駅や戸川公園などに行く移動手段を示した。赤のブロックで表された自家用車の利用が多い目的地を視覚的に理解してもらうのがねらいだ。
授業の後半には「クルマの使い方」についてのアイディアを発表する時間も。「積荷が重いとＣＯ２を出す量が増えるので、買い物をするときは遠い方から順に行く」、「クルマを使う回数を週に１回だけにして、まとめて用事を済ませる」など各グループからは様々な提案が出された。最後にもう一度、最初と同じ方法で各地点への交通手段を考え直すと、近場の目的地には徒歩や自転車を表す緑のブロックが一番高く積み上げられていた。ガリバーマップは今後も同校で使用していく予定。
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