旧梅原家洋館 模索が続く再建への道 部材保管は継続して協議
「秦野の鹿鳴館・旧梅原家洋館再建の会」(久保寺敏郎会長)は、現在末広小学校に保管されているこの建物の部材の活用や保護などについて、秦野市との間で協議を行うなど、再建に向けた道を探っている。
秦野の鹿鳴館とも呼ばれ、明治に建てられた尾尻の旧梅原家洋館は、1997年、秦野市民の手によって調査・解体され、部材は秦野市に寄贈された。この当時秦野市教育委員会および教育長と「秦野市・尾尻の洋館を保存する会」との間で、「部材の保管などに関する覚書」を取り交わし、現在まで末広小学校の空き教室に部材が保管されてきた。
2009年にはこの貴重な建物を再建しようと「秦野の鹿鳴館・旧梅原家洋館再建の会」が組織された。同会では、さまざまなイベントを通じてこの建物の文化的価値を市民に伝えるとともに、寄付を募り再建に向けて活動を続けてきた。当時会長を務めていた紫藤邦子さんは「秦野市の歴史と文化を活かして、広く観光客を集めることも可能な、魅力ある里づくりを夢見て活動を続けてきた」と振り返る。
その後昨年10月に開催された総会で、新会長に久保寺敏郎氏が就任。同時に副会長に片桐務氏と福田省三氏が就任するなど、体制を一新。「引き続き再建に向け努力を続けていく」として、市民から集められた寄付金も新体制に引き継がれた。
部材処分の通知が市から提出
地道な活動を続けていたなか、昨年9月秦野市から同会に対して「2013年度末をもって資料を撤去・処分することとした」という趣旨の文書が提出された。市では理由として、末広小学校における特別支援教育や国際理解教育、地域との連携などに対応するためにスペース確保の必要性が生じたためとし、「今後の学校運営上これ以上の保管は困難」などと説明する。
今年度中に何らかの可能性を模索
期限が近づく中、同会と秦野市との間で、現在でも部材の保管に関して検討を続けている。市では「残す部材を選び保存する量を減らすなど、今年度末までには何とか方向性を見出したい。現在保存している部材の具体的な活用方法や見通しなどについて話し合いたい」などと話す。
一方久保寺会長も「市との協働のまちづくりの一環として今後も行政に協力を働きかけていきたい。多くの困難があり、道のりは険しいが再建の希望を捨てることなく努力を続けたい」などと話した。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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