ボランティアグループ「ミュージックベル エプロンおばさん」が2月14日で活動20年目を迎える。福祉施設などへの訪問はこれまで27カ所、約160回。童謡や唱歌など、聴いている人も一緒に歌える曲を演奏してきた。
活動を始めたのは1995年。発起人で代表でもある藤本きよみさん(北矢名在住)がPTAの仲間に「世間に恩返しがしたい」と話したのがきっかけだった。声をかけ集まったメンバー。「普通のお母さんである自分たちに1番似合うのはエプロン姿」という理由で、グループ名を「エプロンおばさん」に決めた。
楽器はミュージックベルのほかにも、トーンチャイム、キーボードなどを使っている。「なるべくお金は使わずに楽しい場をつくること」を心がけ、ペットボトルの太鼓なども使う。
現在のメンバーは50から70歳代の7人。ほとんどが北矢名に在住の「ご近所さん」だ。練習のある毎週水曜日には、藤本さんの家に集まる。楽器を囲んで向き合うように並び演奏。ベルを中心に笑顔が飛び交う。耳が聴こえにくいメンバーもいるが、互いに助け合って練習している。日頃から仲が良く、練習以外の時間におしゃべりをしながらお茶を飲んで過ごしたりもする。
活動場所は老人ホームや養護学校など。近所の人たちを家に招き、ミニコンサートもしてきた。メンバー最高齢の柳田美代子さんも入団前は聴き手だった。「とても熱心に聴いていた」ため、スカウトされたという。
今年初の演奏は1月26日の秦野市身体障害者福祉協会大根支部の新年会。参加者の中には、メンバーにつられて笑顔で体を揺らしながら歌う人もいた。唱歌「村祭」の演奏では参加者全員にベルや鳴子を配り、およそ100人の大合唱で、会場は一体感に包まれた。
これまで同団体が活動を継続できたのは、各メンバーの家族や周りの人たちが、自分たちの活動を理解し協力してくれたおかげだという。「演奏を依頼してくれる人たちにも感謝の気持ちでいっぱい。これからも欲張らずにコツコツやっていきたい」と藤本さんは話した。
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