新型コロナウイルスワクチンの集団接種に向け、秦野市は3月14日、総合体育館のメインアリーナとサブアリーナを全面使用し、会場運営訓練(シミュレーション)を実施した。訓練は2パターンで行われた。この訓練で得られたデータが検証され、実際のワクチン接種運営に反映されることになる。
当日のシミュレーションは、秦野市医師会、秦野市薬剤師会、秦野市民生委員児童委員協議会の協力のもと実施された。民生委員ら53人が被接種者を担い、そこに医師、看護師、薬剤師、市職員ら合わせて計100人体制で行われた。
シミュレーションは2パターンで実施された。まず行われたのは、「被接種者が案内に沿って会場を移動するパターン」。このパターンは他市でも採用が多く予定されているという。受付、予診、接種、接種後の観察会場などが個別に設けられた。
サブアリーナに設けられた接種後の観察会場では「アナフィラキシー(副反応)を起こした被接種者が発生した」という想定の訓練も行われた。副反応を起こした被接種者はすぐに車椅子に乗せられ、後方の処置スペースに運ばれた。待機していた看護師と駆け付けた医師の診察を受け、救急車に搬送された。
約1時間の「被接種者が移動するパターン」の訓練後に実施されたのは秦野市独自の「被接種者を移動させずに医師が移動して接種するパターン」。被接種者は用意されたテーブル席につくだけで、受付から予診、接種、接種後の経過観察までその場所で行われるもので、この訓練も約1時間にわたり行われた。
訓練後、市の感染症対策担当の大庭孝浩担当課長は「このシミュレーションで課題が浮き彫りになった。さまざまなデータも取ることができたので、有効に活用させていただき、本番の接種のときには皆様に安心して受けていただけるようにしていく」と話した。
また、秦野市医師会の関野高弘会長は本紙の取材に対し、「ワクチンがいつ来るかわからない、という状況下で市民の方もやきもきしていると思う。どこの自治体も苦労していると思うが、こうして準備しておかないと何もできないので、今回の訓練はよい一歩になったのではないかと思う」とコメントした。
ワクチンの接種時期は?
ワクチン接種については国の示す接種順位と時期に沿って実施される。秦野市によると、医療従事者の次に接種対象となる65歳以上の高齢者へのクーポン券(接種券)は4月中旬以降に個別発送される見込みだ。当初は3月下旬の発送が予定されていたが、4月当初のワクチン供給量がごくわずかになる見込みのため発送がずれ込んだ。クーポン券と同時に予診票や接種会場の案内、予約方法などが同封された封書が個人宛に届くことになっている。ワクチン接種会場は今回訓練を実施した総合体育館が集団接種会場として、また個別接種会場として市内の病院、クリニック約50カ所が予定されている。
秦野市は1月にコロナワクチン接種のための「感染症対策担当」を健康づくり課内に設置、担当課長以下、現在8人体制で対応している。3月15日には「秦野市新型コロナウイルスワクチンコールセンター」(0570・666・159 午前9時から午後6時・土日祝日も対応)も開設され、接種に関する問い合わせに対応している。
|
<PR>
秦野版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
|
|
|
|
|
|
<PR>