神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
秦野版 公開:2012年2月2日 エリアトップへ

戸川原の道祖神 市重文に 県内最古「貴重な民俗資料」

社会

公開:2012年2月2日

  • X
  • LINE
  • hatena
1986年に市が調査した際の「戸川原双体道祖神」
1986年に市が調査した際の「戸川原双体道祖神」

 戸川原の双体道祖神(戸川701番地)が1月20日、秦野市教育委員会によって秦野市指定重要文化財に指定された。所有する戸川原自治会(前尾國彦会長・約660世帯)が、「貴重な民俗資料として地域で護り続けたい」として昨年11月28日に申請していたもの。

 道祖神は、高さ49・5cm×幅31cm×奥行き18cm。舟をかたどった石に僧形の双体像が浮き彫りにされ、正面に「寛文九年□八月廿六日」の銘が刻まれている。僧形の様式は寛文期の道祖神の典型を示すもので、銘の年は信頼できるという。この寛文九年(1669年・江戸時代)は市内ではもちろん、県内でも銘が判読できるものとしては最も古い。全国的にも数少ない「初期道祖神石塔」と認めることができる貴重な資料であるとされる。

 この道祖神は戸川の地縁組織である原地区で祀っているもので、五輪塔の破片や石臼なども納められている。市内の他の道祖神と同じく「セエノカミ(サエノカミ)」と呼ばれており、これは『和名類聚鈔』などの平安時代の文献にも記されている古い呼び方。毎年小正月には、正月のお飾りを燃やして団子を焼いて食べる「セエトバライ」が行われる。

 市生涯学習課では「わが国の民俗信仰史を明らかにする上でも資料的な価値が高い」とし、前尾会長は「道祖神は昔からこの地域で親しまれ、疫病などから地域をまもる守り神とされてきた」と話した。

 道祖神は現在、昨年近隣の住民が建てた鍵付きの祠の中に祀られている。

 神奈川県下では大磯丘陵周辺地域に多くの道祖神が建立され、中でも秦野市が324基(2008年度調査)と最も多い。次いで多いのが小田原市302基、平塚市273基。うち県内には寛文期の道祖神が7体確認されている。

 市指定重要文化財は、この道祖神で50番目。2010年の菅原神社「絵画束帯天神像掛幅」以来の指定となった。
 

お得なプランや商品いっぱい!みどりや祭

特別価格の水回り2点セットや大好評コミコミ塗装プラン、ペットのためのリフォーム相談など

https://k-midoriya.com/

<PR>

秦野版のトップニュース最新6

キッチンカー年間出店

弘法山公園

キッチンカー年間出店

飲食需要に応え実証実験

5月10日

通報現場を「見える化」

秦野伊勢原消防本部

通報現場を「見える化」

スマホで映像を送信

5月10日

各種地図をまとめて閲覧

秦野市

各種地図をまとめて閲覧

デジタル化の一環

5月3日

カーネーション出荷ピーク

カーネーション出荷ピーク

市内農家で摘み取り進む

5月3日

「秦野ジビエ」新しいロゴに

「秦野ジビエ」新しいロゴに

東海大生がデザイン考案

4月26日

弘法の里湯周辺も会場に

鶴巻温泉春まつり

弘法の里湯周辺も会場に

飲食ブースなど充実

4月26日

あっとほーむデスク

  • 4月26日0:00更新

  • 10月27日0:00更新

  • 10月20日0:00更新

秦野版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月16日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook