上小学校 受け継がれる相撲文化 屋根付き土俵30年目に
秦野市立上小学校(市川知代校長・児童数90人)で開校記念日の5月31日、恒例の「すもう大会」が行われた。市内小中学校の中で唯一土俵が残っている同校は、今年が開校140周年、また土俵に屋根が取り付けられてから30年という節目の年にあたる。
上小に土俵が作られたのは1982年。当時、秦野市が「相撲で体力づくりを」と市内の小中学校に設置したという。
しかし土俵は外に設置されたため雨ざらしとなり、荒れたり、補修などが出来ずに次々と姿を消していった。その中で、上小は「屋根を作れば長く使え、子どもたちもいっそう相撲に取り組むのでは」と、1983年に当時の保護者や地元の上共有林管理組合などが資金を出しあって土俵に高さ6m、4m四方の屋根を設置。以来、同校ではPTAや地元住民らの協力を得ながら、土俵の補修や屋根の修繕を行い、現在では土俵が残る市内唯一の小学校となっている。
大相撲秦野場所が行われた際には、力士たちが同校を訪れたこともあり、5・6年生が同大会でつける白い「まわし」は日本相撲協会から譲り受けたもの。また、同校で保管していた秦野場所の土俵を作った土の残りで、今年はひび割れなどの補修もしたという。
伝統の「すもう大会」
「すもう大会」は毎年開校記念日にあわせて行われている。5月31日には児童らのほか、隣接する上幼稚園の園児や地元住民らも招いて決勝戦が行われた。
開校140周年にもあたる今年、はじめに市川校長が小学校の歴史や土俵について説明。「伝統のあるこの土俵で、今日は皆さんが日本古来のスポーツである相撲に取り組んだり、応援したりします。『かみっこ』のファイトに期待します」と話した。
決勝戦には体育の授業内で行われた予選会を突破した各学年の男女2人ずつが出場。「呼び出し」や「行司」なども子どもたちが担当した。決勝戦に臨んだ児童らは、自分たちで事前に決めた「しこ名」が呼ばれると、土俵の前に立って一礼。勢い良く塩を撒いて、「よいしょ!よいしょ!」としこを踏んだ。その後、にらみ合って「はっけようい、のこった」。白熱した試合に子どもたちは大きな声援を送り、会場は一体となって盛り上がっていた。
市川校長は「この地域ならではの経験だと思います。地域の力添えをいただきながら、連綿とつながってきたこの伝統を大事にしていきたい」と話している。
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