「東日本大震災の惨状を見て悔しくて仕様がなかった。本を出版したら、その印税は全て被災地に届けたい」。毎年1冊ずつ本を書いている高村昌宏さん(69)の背中を押したのはそんな想いからだった。
自身6作目となるSF小説のタイトルは『マー爺さん 空を飛ぶ〜メッセージ 被災者の皆様へ』(日本文学館630円/103頁)。3月から全国の書店50店舗に並んでいる。
作品は、主人公の”マー爺さん”がモーターパラグライダー(以下モーパラ)で大空を舞う冒険物語。執筆前、実際にパラグライダーの体験を行うなどしてリアリティを出したほか、災害援助におけるモーパラの可能性にも触れている。
同著は日本文学館から特別賞を受賞。昨年末に出版の話しが出たが、「震災から1年たった時に出してほしい」として、このタイミングの刊行となった。
発行まで漕ぎつけた著書を手にし、「書いたら終わりではない。モーパラを災害時にも役立つアイテムとしても紹介していることに意味がある」と強調し、「中身は夢物語ではなく実用的なもの。多くの人に読んでもらいたい」と願う。
実は原稿段階だが同著の続編となる『台風ヤロー!〜バイク野郎の華麗な変身〜』も書き終えた。こちらも災害をテーマにした興味深い内容となっている。
本に関する問い合わせは、高村さん【電話】045・941・7335、またはda24738@rk2.so-net.ne.jp
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