救急医療センター 新港地区に移転拡充 運営は引き続き市医師会
三春町の横須賀市救急医療センターが4月1日(火)、新港地区に移転する。平日の夜間と休日に、内科・外科・小児科の3科を診察する一次救急の拠点として、年間3万7千人が受診する同センター。施設の老朽化や感染症対策などに問題点があったことから、建て替えや移転新設が議論されていた。新港地区の交流拠点整備計画の一環として昨年2月に着工。運営は引き続き、(社)横須賀市医師会が行う。
同センターは、昭和55年に開設、平成17年から横須賀市医師会(遠藤千洋会長)が指定管理者として運営している。ここ数年、施設の老朽化が著しく、雨漏りなど補修を重ねていた。さらに、救急車から搬送した場合の導線やプライバシー、混雑時の渋滞など、さまざまな問題が頻出。市医師会ではこれらを解決すべく、平成18年ごろから施設移転を計画、市議会でも建て替え・移転に関して長年議論されていた。吉田市長は当初、施設の改修を打ち出していたが、平成22年、一転して新港地区に移転新築することを表明。現在、田戸台にある横須賀市医師会館も、老朽化で講堂などが使えない状況にあり、同会館も新設する救急医療センター内に移転することになった。
搬送・治療の導線確保
新しい施設は、新港地区の「官公庁ゾーン」の一角に設置、面積は現状の1・8倍、待合スペースも2倍以上を確保。救急の搬送口も用意され、感染症などの隔離室や点滴室、授乳室も備えている。駐車場は70台分を確保しており、現状の問題点を概ね解消した形だ。2階は医師会館で、医師会主催の講演なども行われる予定。
診療科目については、婦人科・耳鼻咽喉科などの診療も行う方向で協議を進めていたが、診療時間を現状の3科目に合わせるのが難しく、従来通り。市医師会会員のうち、約300人が輪番で診療にあたる。同センター長の高宮光医師は「横須賀は一次救急の体制が整っている街。初期救急医療機関として、今後も地域で信頼されるセンターを目指したい」と話している。
なお、現センターの跡地は、一部を三春コミュニティセンターの駐車場として、残りを売却する方向。
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