市の施設配置適正化に伴う、市民活動サポートセンター(本町)の移転計画案が波紋を呼んでいる。再編の一環として、現在の1階から3階の産業交流プラザの貸室部分に移転させるというもの。昨年末にはサポセン利用者らが利便性の低下を懸念し、「一階存続を望む市民の会」を立ち上げ、移転中止を市に求めている。
昨年2月に素案が示された本庁地区の施設再編では、市総合福祉会館・産業交流プラザ・勤労福祉会館(ヴェルクよこすか)・デュオよこすかと市民活動サポートセンター(以下サポセン)が対象となっている。利用率の低い各施設の貸室部分を総合福祉会館に集約。その中で、産業交流プラザ(ベイスクエアよこすか一番館3階)の空いたスペースにデュオよこすかとサポセンを移転させる計画について、市の意見交換会でも異論が出ていた。
昨年末に「一階存続を望む市民の会」を立ち上げた岡本旦夫さんは、サポセン利用者のひとり。施設削減の必要性は理解したうえで、移転に伴う利便性の低下を危惧している。建物のエレベーターは1機しかなく、「(サポセンの)利用者に多い高齢者や障害者、赤ちゃん連れ、資材の搬入時などに不便を強いることになる」と話す。こうした動線の問題以外にも、市民団体や個人の活動拠点として「1階の行き来しやすい場所で、他市に誇れる市民サービス施設」との声も多い。毎年2月に同館で行う「のたろんフェア」も、継続開催できるか不透明で、岡本さんらは「市民活動への関心を深めてもらう機会が減る」と懸念する。
これらの声に対し、市は「1階空きスペースは売却など有効活用を検討」「移転先の3階では会議室設置やレイアウトなど市民要望を聞きながら進めたい」としているが、「市の顔ともいえるスペースをむやみに民間企業に売却するのは避けてほしい」と岡本さん。同会では利用団体などに声をかけ、約90団体が賛同。今月11日には吉田雄人市長宛てに「1階存続」に関する要望書を提出し、市所管部門との話し合いの場を求めている。また、市議会に対して請願も行う考えだ。
関係者らと意見交換
同計画に関連したシンポジウムが1月28日(土)、産業交流プラザ第2研修室で催される。市民団体「ヨコスカをよくする会」の総会と同時開催で、「施設適正化計画の現状と課題」がテーマ。市財政部長が基本方針の説明を行った後、サポセンや坂本コミュニティセンター、統合対象の小中学校など、廃止・縮小が具体化されている施設の関係者が意見を交わす。
開催時間は午後1時半から4時(シンポジウムは2時10分から)、入場無料。詳細はヨコスカをよくする会事務局【電話】046・827・2713
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