緑の屋根に小さな扉―。
中に入っているのは様々なジャンルの本だ。童話の中に出てくるような小さな私設”図書館”が上町の中里通り商店街にある飲食店「とんちんかん」の敷地内にある。
自分の庭先や空きスペースに郵便ポストや巣箱のような小箱を作り、本を置く。「リトルフリーライブラリー」と呼ばれるアメリカ小さな町から始まった地域活動だという。この取り組みを知った店主が一昨年の冬に設置。「感動を与えてくれた本を他の人とも共有したい─」。そんな思いに駆られ、見よう見まねで庭先のネズミモチの木の上に家を模した可愛らしい本棚を自作した。雨除けにガラス扉を設置するなど工夫を凝らした。鍵はなく誰でも自由に持ち出せるようになっている。
置かれているのは時代小説や新書、雑学本などジャンルフリー。通りがかりの人が読み終わった本を入れていくため、日々冊数は変わっていく。「翻訳小説は回転が速いなど人気の傾向が掴めて面白い。新しい本との出会いもある。毎日、本棚を覗くのが楽しみ」と店主。本を通じた出会いの広がりを期待している。
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