横須賀市教育委員会は、中学校給食の共同調理場(給食センター)用地について、旧平作小学校を候補地として選定した。今月15日の定例会で明らかになったもので、29日に行われる検討特別委員会(市議会)で同案を報告。来月の企画調整会議で決定となる見込み。
中学校での給食実施については、上地克明市長が就任してすぐ、7月に行われた総合教育会議を経て「センター方式(共同調理場)」での導入が決まった。市内の中学校23校分(約1万1500食)を調理して配送する「給食センター」を新たに設置するもので、市教委では7月下旬から用地の選定を行っていた。
施設建設に必要とされる敷地の面積は7000平方メートル以上で、これに該当する市有地は5件、国有地・民有地では13件。このうち、既に利用計画がある用地を除いたうえで、調理終了後から配送、給食開始までの時間などを精査し、旧平作小学校(平作5丁目/1万4984平方メートル)を選定した。幹線道路(久里浜田浦線)に面しており、40分以内に市内全校へ配送できる距離に位置していることが決め手となった。旧学校施設のため、電気や上下水道やガス管などもすでに敷設されている。
4年前に閉校した同地について市は、売却の方向だったが、センター方式費用算出の想定地として昨年末、入札の事務手続きを停止していた。今後は、市議会の特別委員会に同案を報告し、意見を聴取。市長をはじめ関連部局が出席する企画調整会議で正式決定となる運び。今年度中に基本計画を策定し、併行して事業手法などを検討していく方向。稼働時期については明確にしていない。
近隣住民に公聴会も
設置には課題もある。給食センター(共同調理場)は工場として扱われるため、第一種中高層住宅専用地域・第一種住宅地域に該当する同地には、現状では建設できない。近隣住民等に対する公聴会や建築審査会の開催が必要で、用途許可に関する「建築基準法第48条のただし書」を得なければならないという。
また、旧校地は現在も同地区の広域避難地等に指定されている。既存建物解体後の避難場所について市教委は「担当部局間での検討が必要」という認識を示している。
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