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木工家具の制作を行う 湊 恭太さん 二宮町山西在住 50歳

公開:2017年6月23日

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木工の美と向き合う

 ○…美しい木目とやわらかな風合いを生かした家具のオーダー制作や、古い家具を生まれ変わらせるリフォームなどを手掛ける木工職人。27歳で秦野市に工房を設立し、二宮に移り住んだ現在は自宅の一部をアトリエにする。年代物の工芸品修理や神社仏閣内の補修など、培ってきた木工技術を生かして様々な分野で腕を振るっている。

 〇…秋田県男鹿市出身。小学校ではラグビー、中学校に入るとサッカーに熱を上げ、秋田商業高校では全国3位に輝いた。絵に描いたような体育会系ながら、幼いころはスケッチが好きな大人しい少年だった。進路選択の際は就職も考えたが「本当にこれでいいのかなという迷いがあった。好きだった絵のことが忘れられなかったんです」と、多摩芸術学園(現多摩美術大学)に進学。デザイン科で広告デザインなどを学ぶ一方、木工や金属加工などを専門とする工芸科の授業にのめり込んだという。

 〇…卒業後はモニュメントや壁画、オブジェなどの制作会社に勤務。25歳のとき、開業前だった大阪市の和泉中央駅周辺の開発に伴い、シンボルとなるモニュメントを制作した。デザインしたのは、小高い丘の上に座る、木でできた高さ3メートルの巨人像。「自分の提案が採用された初めての仕事でしたから、それは嬉しかった」と懐かしむ。設置期間の3年が過ぎた後も、住民の嘆願で10年近く「延命」。人々の記憶に刻まれた作品が、木工の面白さに気づかせてくれた。

〇…ひとつとして同じものはない一期一会の作品作りに全霊を注ぐ。納得のいく作品を生み出そうと、興味の対象は漆塗りや金箔貼り、取っ手などの金具制作にも広がる。飽きっぽい性格を自負していたつもりが「これに関しては飽きる暇がないほど面白い」と笑う。様々な経験を血肉にして向き合う木工の醍醐味は「いつか朽ちて土にかえる儚さ。人間の一生にも似ている気がします」

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