今宿南小学校(佐々木一高校長)で1月25日、津波の恐ろしさや自然の力を音楽や踊りを交えて伝えるミュージカル「いのちてんでんこ」が3年から6年生に向けて上演された。
「いのちてんでんこ」とは、三陸地方で使われる「地震が来たら津波が来る、てんでばらばらに他人にかまわず逃げろ」という意味の言葉。
同公演を行うみんなのしるし合同会社の前川十(じゅう)之朗(じろう)代表は、東日本大震災の被害を受けた三陸地方で津波の証言を取材。現地の小集落に伝わる郷土芸能も取り入れ、自然災害の記憶を発信する舞台を生み出した。2013年から公演を続け、今年1月は関東の小学校で巡回公演を行っている。
公演では、観劇するだけでなく、踊りの講習を受けた3年生の児童5人も、一緒に郷土芸能を披露した。
児童代表として、6年生の山田啓斗(ひろと)さんは「東日本大震災の時はまだ母のお腹の中で、あまり関係の深くない出来事だったが、津波の恐怖をミュージカルで分かりやすく知ることができた。今回伝えてもらったことを家族にも語りたい」と感想を述べた。
前川さんは「小さい集落には郷土芸能が残っており、コミュニティをつなぐ装置になっている。津波の恐ろしさや自然とともに生きる精神も交えながら、伝承していきたい」と語った。また1月に発生した能登半島地震についても触れ、「日本のどこでも自然災害と向き合わざるを得ない。舞台の力を用いて、いかに身を守るかということも伝えられれば」と話した。
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