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二俣川ニュータウンの一角。今は菜の花が咲く段々畑が、「いまコミ」の愛称で、有志が中心となって整備をしている今宿コミュニティガーデン(CG)=今宿2の20=だ。
市内初
「いまコミ」は2005年、ニュータウンの開発残地となっていた約600平方メートルの遊休地で横浜市が活用提案を募集していた場所。秋田の農家出身で地域に暮らす木村吉夫さんが「地域共有の庭を作ろう」と有志5人で提案したのがCGだった。
CGとは、公園や市民農園とは違い、地域住民が自分たちで土地を整備、運営する場所。木村さんたちは、多世代交流やつながりを作る場として、「今宿CG友の会」を発足。横浜市内では初となるCGの運営を始めた。
友の会では、さつまいもやハーブ、果樹、花などを栽培。芋煮会や収穫祭など年に2回ほどオープンイベントを企画してきた。
活動の範囲は拡がり、小学校の給食で、CGで栽培したジャガイモを使ってもらったり、近隣の保育園から園児たちが農作業体験に来たり、といった交流も。CGの先駆的な活動として、視察も数多く受けてきた。広報担当の徳留佳之さんは「もともと残土置き場だった土地がCGになることで景観も良くなり、地域のイメージアップにも貢献しているはず」と意義を語る。
新しい居場所
深刻なのが会員の高齢化。最盛期には60人ほどが会員となり活動していたが、病気や転居などの影響で、代表の木村さんをはじめ発足当時の多くのメンバーが退会。コロナ禍もあり、現在主に活動しているメンバーは70、80代を中心に7人にまで減少した。徳留さんは「昨秋には土地を市に返還することまで検討した」と話す。
いざ無くなることが検討されると惜しむ声があがり、賛助会員でもある企業からの紹介で、4月から今宿に住む40代の小沼洋道・宮子夫妻が木村さんの後継として代表に就任することが決まった。小沼さん夫妻は「今までやってきたことを確認しながら、アイデアを出しあっていきたい」と今後の展望を語る。小沼さんは平日勤務の仕事ため、土曜日の参加が中心となるが、今後、人数が増えてくれば「いつも誰かがいて、誰もが気軽に集える雰囲気作りをしていきたい」と抱負を語った。
また新しく若手も入会。笹野台に住む飯田彩香さん(23)は、「家と職場以外の居場所、いわゆる『サードプレイス』の場所で、大好きな土いりじもできるので」と参加している。
今宿CGでは現在、定期的に現地見学会と説明会を開催している。次回は3月16日(土)。時間は午前10時から11時。問合せは徳留さん【携帯電話】090・4754・0900。
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