市立多摩第一小学校(小林佳世校長)で7月4日、在東京ブラジル総領事を招いて、創立105周年の記念と両国の友情・平和を祈念して、同校の3年生がブラジル国木「イペー」の植樹を行った。総領事は「子どもたちと一緒にこの木も大きく育ってほしい」と笑顔で話した。
同校は、「ESD(持続発展教育)」の取り組みとして、環境教育や国際理解教育を推進している。特に、国際理解教育では、オリンピック・パラリンピック教育の一環として都内の全公立校が対象の「世界ともだちプロジェクト」に取り組んでいる。同プロジェクトは、都内全公立校に大会参加予定国・地域が5カ国ずつ割り当てられ、その国々の人種や言語、文化、歴史などを通して世界の多様性を知ると同時に交流を深化させていく活動だ。
同校で学んでいるのは、ブラジル、アルバニア、カメルーン、ジンバブエ、イエメン。中でもブラジルについては、昨年から「認定NPO法人NGOブラジル人労働者支援センター」(加藤仁紀理事長)との交流を行っており、昨年のリオ五輪の際には現地の学校との手紙交換や、現地の水力発電に関わる企業が環境教育に力を入れる同校を訪問するなど交流を深めてきた。
そうした中で、今回、同校の創立105周年の記念と、日本とブラジルの友情・平和を祈念して、同国木である「イペー」の木を植樹することとなった。
中庭で行われた植樹式には3年生と、在東京ブラジル総領事館総領事のマルコ・ファラーニ氏をはじめ、加藤理事長らが出席。児童代表とファラーニ氏がブラジルから輸送してきたイペーの木を一緒に植えた。その後、児童らが歓迎の歌を披露し、教室に移動して「一小のじまん」をグループごとに発表。ファラーニ氏らはそれを見学した。
今回の植樹に対しファラーニ氏は「日本とブラジルは昔から移民の受け入れなど結びつきが強い。このイペーの木も日本との友好のように大きく育んでほしい。子どもたちも一緒に大きく育ってもらえれば」と話した。小林校長は「植樹にあたっておやじの会やPTAの方々に協力いただいた。中庭のウッドデッキは実はイペーで作られている。3年生は2020年には6年生になる。どれだけ大きく、どんな花が咲くか楽しみに子どもたちに大切に育ててもらいたい」と振り返った。
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