昨年11月1日から3日まで、タイのチェンマイで開催された「ミニゴルフアジアオープン選手権大会2018」の個人・団体で優勝した越村有貴さん(42)=中沢在住=が1月15日、阿部裕行多摩市長に優勝を報告するため、市役所を訪問した。ミニゴルフ界で長らく日本代表選手として活躍する越村さん。アジアオープン選手権での個人優勝は今回で6回目という快挙を成し遂げた。
ミニゴルフは、ゴルフ発祥の地であるイングランドでパター練習用に生まれた。その後、ドイツやスウェーデンといった国々で競技化され、ヨーロッパで普及。1963年に世界ミニゴルフスポーツ連盟が設立され、世界選手権などが開催されている。現在、世界62カ国が同連盟に加盟し、競技者登録は世界で3万8千人になるという。
パターにラバーが貼られた専用クラブで、様々な障害物が設けられた18ホールを回り、スコアを競い合う。ボールの材質は、ゴムやプラスチックなど数百種類あり、天候やコースの状況に応じて変更できるため、その選択も勝つための戦略になるという。
越村さんは、多摩市桜ヶ丘出身。大学に進学後、日本ミニゴルフスポーツ協会に所属する教授の紹介で初めて競技のことを知り体験。子どもから高齢者まで幅広い年齢層の人が楽しめる一方で、力加減や、天候、コースコンディションでボールの動きが変化する競技の魅力にのめりこんでいった。当時、国内にミニゴルフのコースはなく、通っていた大学で日本初のコース設置にも協力するなど、ミニゴルフの普及にも尽力。選手としてもプレーを始めて幾年も経たず、日本選手権で優勝し、日本のトップ選手になった。2000年に横浜で初めて開催されたアジアオープン選手権に日本代表として出場し、個人戦で優勝。以来、2年に一度行われている同大会に何度も出場し、個人戦で過去5回優勝している。
4種目で表彰台に
タイのチェンマイで行われた今大会は、アジア6カ国、ヨーロッパ4カ国から約70人が出場。その中で個人、団体で優勝、男女ミックスで2位、マッチプレーで3位といずれも表彰台にあがった。
この日、市役所を訪れた越村さんは、阿部市長に優勝を報告するとともに、写真や実際のボールを使って競技の魅力について紹介した。阿部市長は「以前と変わり、いろいろなスポーツが楽しめるようになってきた。聞いてみるとミニゴルフも誰もが楽しめるスポーツで、奥が深くおもしろい。ぜひこれからも頑張ってください」と激励した。
「欧州と戦っていけるように」
現在は、システムエンジニアとして仕事をしながら、休日に練習に励んでいる越村さん。アジアミニゴルフスポーツ連盟のスポーツディレクターも務めており、アジア大会などの運営や競技の普及活動にも取り組んでいる。これまでに世界選手権にも何度も出場しているものの、予選での敗退が続いているという。「ミニゴルフをもっといろいろな人に知ってもらいたい。世界ではヨーロッパが競技のパイオニア。ヨーロッパと戦っていけるように、個人でも、日本チームでもレベルアップして、上位を目指していきたい」と今後の目標を語った。
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