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多摩版 公開:2019年10月31日 エリアトップへ

台風19号 2583人が避難、浸水被害も 一ノ宮公園復旧に2億円か

社会

公開:2019年10月31日

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増水した多摩川のようす(12日午後4時頃)=赤枝医院提供
増水した多摩川のようす(12日午後4時頃)=赤枝医院提供

 記録的な大雨によって、東日本各地で甚大な被害をもたらした台風19号。発生から約2週間が経過し、多摩市内の当時の状況等をまとめた。市内では、一部地域の約1万4833人に避難指示(緊急)が出され、2583人が避難所に避難した。家屋や人的な被害、河川の氾濫はなかったものの、連光寺で土砂崩れ、東寺方で浸水による被害が発生。多摩川河川敷の一ノ宮公園は増水で土が流されるなどの被害が発生し、完全に復旧するには約2億円がかかる見込みだという。

初の第一非常配備

 多摩市では台風19号の接近に伴い、11日に災害対策本部を立ち上げ、翌12日午前8時30分に第一非常配備を敷いた。これまでの台風や集中豪雨などの際には、応急対策本部を設置し対応していたが、第一非常配備を敷いたのは今回が初になるという。2日間で職員276人が市民情報や食料物資、福祉医療などの対策・対応、避難所支援、物資搬送等にあたった。

河川の状況は

 時間を追うごとに水位が上がっていった多摩川では、12日午後10時50分に、観測地点となる調布市石原で堤防が壊れ家屋浸水などの被害の発生が高まるとされる計画高水位5・94mを超える6・33mを記録した。市では、降水量の増加に伴い、12日午前から避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告を随時発令。午後7時30分には避難勧告よりも緊急度が高い避難指示(緊急)を、関戸1〜4丁目、一ノ宮1〜4丁目、東寺方1丁目、連光寺1丁目1番地の1万4838人に発令した。

避難所は10カ所に

 避難所は、12日午前9時頃に総合体育館、連光寺小学校など7カ所に開設。午後には関戸公民館、健康センター、災害時応援協定を結ぶ東京電力パワーグリッド人財開発センター共用実習棟も避難所として新たに開設した。

 避難所への避難者数は延べ2583人で、総合体育館には最も多い1327人が避難した。市防災安全課では「他の場所や、マンション、自宅の上階へ垂直避難された方もいるので実際に避難した人はもっと多い」と話し、続けて「今年も水防訓練を実施し避難訓練も行った。住民の避難が早く、その効果はあったと思う。今後も住民への啓発や防災対策を行っていきたい」と話す。

 避難指示が出された関戸2丁目の「ご近所見守り合いの会」では「午前中から自主避難を始めている人も多く、グループで確認を行い避難所への送迎も行った。避難マニュアルを活用している人が多かった」と振り返る。

被害状況は

 市内を流れる河川での氾濫はなく、家屋や人的な被害の発生はなかったものの、連光寺で土砂崩れが1件、東寺方で内地浸水によって車と自転車計11台に被害が発生。多摩川河川敷の一ノ宮公園では、増水によって土が流されるなどの被害が発生した。市によると、土の入れ替えなど完全な復旧には約2億円がかかる見込みだという。21日の記者会見で阿部裕行多摩市長は「今後、庁内や議会と相談しながらになるが、今後どの水準まで直すかを検討し、災害に強いまちづくりを行っていきたい」と述べていた。

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