神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
多摩版 公開:2021年3月18日 エリアトップへ

多摩ニュータウン 50年 市の発展に貢献 人口増 インフラ整備進む

社会

公開:2021年3月18日

  • X
  • LINE
  • hatena

 多摩市のおよそ6割が開発事業区域に含まれる多摩ニュータウンへの初期入居(諏訪・永山地区)が始まって26日で50年。開発により人口が増え、インフラが整備されるなど、ニュータウンの成長と共に多摩は発展を遂げてきた=中面に関連記事。

 ニュータウンの構想が持ち上がったのは1960年代。その頃、国内は高度経済成長期を迎え、都心に人が集中するようになると、急激な人口増のため住宅不足が顕著となり、都はその受け皿となる地を検討。そこで挙がったのが、未整備の地が広がっていた多摩地域だった。

 小規模な開発が進み、建物が乱立して建つようになっていた同地域に対して都は整備を進めたいという意図もあり、多摩ニュータウンとして、およそ3千ヘクタールに及ぶ都市計画を確立。民間会社らの協力の元、整備を進めていった。そして、1971年に諏訪・永山地区から入居が始まると歩車分離の広い道路や、数多くの公園、商店などを計画的に配置したニュータウンは当時、大きな注目を集めた。

 一方で人口は急増していき、入居が始まった時点では町だった多摩も、人口増に合わせて、同年の11月に市へ移行。市の資料によると、71年から昨年までの間、ニュータウン以外の地域では、およそ2万人が増えた一方で、ニュータウン地区は約9万人の増加がみられた。2020年における市の総人口14万5985人のうち、ニュータウン地区の住民は9万7279人。市の人口の6割強を占めるほどになっている。

つながり生まれる

 研究者らの注目も集めている。市の文化活動推進の事業にあたる多摩市文化振興財団(パルテノン多摩共同事業体)の学芸員、仙仁径さんは「ニュータウンの開発により、規則正しい道路網などが整備されていったことは多摩市のインフラ充実につながった。この恩恵は今につながると思う」と話し、同僚の橋場万里子さんは「入居者のなかにはつながりも生まれたよう。資料を読み取ると、みんなで新しい街をつくっていこうとする強い気持ちが伝わってくる」と話している。

世界的に稀

 また、ニュータウンの歴史を調査・研究している、地域住民らで構成される「多摩ニュータウン学会」の理事で明星大学(日野市)教授である西浦定継さんは「多様性のある住宅が立ち並び、正確に緑が植えられた都市計画の教科書通りにつくられた街」とニュータウンを評し、「このような開発は世界を見渡しても珍しく、今後、更に40、50年経過した後、どうなっているのか興味深い」を笑顔をみせる。

 一方で、仙仁さんはこうも指摘する。「多摩に大きく貢献してきたニュータウンも、元々住んでいた人たちの理解があった上での開発。そのことは歴史を振り返る上で忘れてはならないことと思います」

多摩版のトップニュース最新6

「闇バイト」中学生に注意促す

市教育委員会

「闇バイト」中学生に注意促す

防犯協会、中央署と連携

3月14日

50年節目に新キャラ誕生

多摩市社協

50年節目に新キャラ誕生

パル多摩で記念福祉大会

3月14日

聖蹟にメリーゴーランド

聖蹟にメリーゴーランド

多摩川河川敷でマルシェ

2月29日

災害時避難所を提供

多摩大学・付属校

災害時避難所を提供

市と協定締結

2月29日

清原さん最新作 3月公開

多摩市出身映画監督

清原さん最新作 3月公開

NT舞台 市内ロケも

2月15日

子ども・若者支援に重点

多摩市予算案

子ども・若者支援に重点

一般会計約617億円

2月15日

あっとほーむデスク

  • 5月11日0:00更新

  • 4月27日0:00更新

  • 4月13日0:00更新

多摩版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月14日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook