南鶴牧小学校が校庭の芝生化をきっかけに地域とのつながりを深めている。2008年に敷き詰められた、およそ5千平方メートルに及ぶ校庭芝生を学校、地域が一丸となって「地域の宝にしたい」と維持・管理にあたっている。
同小学校が校庭の芝生化を決めたのは07年。当時は土のグラウンドで水はけが悪く、雨が降ると翌日には泥だらけとなってしまうことから、周辺住民らとも協議を重ね、08年秋には校庭全面に天然芝が敷き詰められた。
やわらかい芝は、体育や遊び時間に走りまわる子どもたちの身体を守り、擦り傷をつくる児童が減っていく一方で、土日などにこの校庭で練習をしていたサッカーや野球クラブもぬかるむことが無くなったグラウンドで思うように練習を積むように。
当時から、この校庭で子どもたちにサッカーを教えている吉瀬正夫さんは「芝生のグラウンドで練習ができると入部希望者が増えていった。弱小だったチームが今では強豪だよ」と笑顔をみせる。
毎週のように
およそ5千平方メートルに及ぶ、都内屈指の広さを誇る校庭芝生は学校と地域とのつながりを深める役割も担ってきた。芝生が校庭に敷き詰められて以来、関係者らは状態を維持・管理するため、学校職員や地域の有志などで構成される団体を設立。毎週のように芝の刈り取りやごみ拾いにあたり、冬場には寒さから芝を守るために養生シートをみんなでかぶせるなど、結びつきを深めるきっかけになっている。
当初から、芝生の維持・管理にあたってきた吉瀬さんは「この芝のある校庭で盛り上がろうと学校、地域が参加する祭りもできた。おかげで顔見知りも増えたよ」と話し、今年2月に東京都の教育委員会から、校庭芝生の維持管理にあたる団体のまとめ役として功績を挙げた人物に贈られる「親方」の称号を得た、同小学校の福田章人副校長は「校庭芝生を維持管理するという共通の目的ができて、学校と地域の関係が深まっているのは確か。そういう意味でも、この校庭を地域の宝として保っていきたい」と話している。
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