多摩市教育委員会がタブレット端末など情報通信機器を使用し、目などを酷使しがちな児童生徒の健康を守る取り組みを進めている。影響について考えるセミナーを開催し、地域の健康づくりに協力する研究機関、国士舘大学ウエルネス・リサーチセンター(永山)から提案された目の健康を守るトレーニング法などを広く周知していく考えだ。
取り組みのきっかけとなったのは、市内小中学校でのタブレット端末を使った授業の始まり。今年度から児童生徒一人ひとりに端末が支給され、各学級ごとにそれぞれの課題に応じた端末を使った授業が進むなか、画面1点に集中し過ぎて目が疲れたり、操作しながら姿勢を崩しがちであることなどから子どもたちの健康を心配する声が挙がった。
そこで市教委は子どもたちの健康にどんな影響があるのかを同リサーチセンターなどの専門家に相談。児童生徒にアンケート調査を実施し実態把握にあたるなか、目の健康への不安や首肩のこりが発生しているといった声が聞かれたことから、目の健康を維持するためのトレーニングや、首肩のこりを解消するための体操を取り入れていくことを決めた。
夏休み前から関連するセミナーを開催し、先月にはトレーニング法や体操を紹介する講習会を開催した。市教委の担当者は「スポーツの現場などで取り入れている目のトレーニング法。動画にしているので児童生徒だけでなく多くの方に観覧してもらいたい」と話している。
来年度から
市教委は来年度にもそれら対策を市内小中学校で取り入れていきたい考えだ。一方で、目などの健康の心配同様、情報通信機器の使い過ぎが睡眠にも影響を与えていることなどにも着目するなど、対策の範囲を広げていく方針で、今後は近隣市などにも周知していきたいとする。
リサーチセンターの永吉英記さんは「トレーニングや体操を今よりも、学校で着席しながらもできるようにしていき、子どもたちの健康維持を図るものとして定着させていきたい」と話し、「多摩モデルとして他市などにも広がっていけば」としている。
22日にも
市教委が主催する学校における情報通信機器の活用状況と児童生徒の目の健康に関するセミナーは12月22日(水)にも開催される。事前申込制で20日(月)までに申し込み(先着40人)。永山公民会で午前10時から11時50分。専門家を講師に招き、情報通信機器を使用する際の目の健康に留意すべき点などを知ることができるという。
問い合わせは多摩市立教育センター【電話】042・372・1010へ。
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