県優良小売店表彰で県知事賞に選ばれた「洋品百貨 YAMATOYA」の店主 橋本 光正さん 板戸在住 31歳
やりがいは自ら作るもの
○…カリフォルニア・西海岸をイメージした内装は、手作りの棚をはじめ、日向薬師や宮ケ瀬ダムまで拾いに行った流木をディスプレイにするなど、店主のこだわりが溢れている。誰もが自由にくつろげるように、バリアフリーな作りにもした。そんな独自の個性や消費者サービスが評価され、今月末に県庁で表彰を受ける。受賞に対し「素直に嬉しい。でも、お店もまだ完成ではないので、恐れ多い」と謙遜する。
〇…小さい頃から両親が経営する洋品店「大和屋」の仕事を手伝っていたこともあり、小学生のときには服装のこだわりが強かったという。高校時代は町田で友人と古着屋巡りをするのが日課。デザインに興味を持ったことから、大学で建築について学ぶ。「物作りのために色んな体験を積みたくて、よく旅行に行った」と振り返る。卒業後、25歳のときに実家に戻り店の手伝いを始めた。徐々に店内の一部を使い若者向けの服を置き始めたが、店舗改装の際に家族からのれんを下ろす話が持ち上がり、それに猛反対。自身が先頭に立ち、今年の4月27日に店舗をリニューアルし、現在は店主を務める。
〇…地域商店との交流も積極的に行う。地元商人で作る「伊勢原あきんど塾」に入ったことをきっかけに、商人と市民の交流を図る「いせはら樂市樂座」にも参加。そこでの経験を活かし、商店街関係者たちをオシャレに変身させる店主改造計画を行い、ファッションショーも開催した。「やりがいは自分で作るもの。活動を通して、人と話す大切さにも気付いた」と語る。
〇…趣味はスニーカー集め。中学から集め始めたスニーカーは現在100足以上もある。「お気に入りのスニーカーはボロボロになっても捨てられない」と笑う。休みの日は地元の店で飲むことも多い。「伊勢原が好きです」と笑顔で語る。今後は「生まれ育った街を、自分の店から新しい伊勢原に変えていきたい」と話した。