青年海外協力隊活動で2年間ブータンへ派遣される 船木 由香理さん 下糟屋在住 35歳
押し付けない支援を
○…国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊活動で今月末からブータンに2年間派遣される。看護師として8年間透析業務に携わってきたキャリアを生かし、現地では国立病院に勤務。直接患者対応するほか、患者を尊重した医療サービスの普及などに努める。「日本の技術や知識を押し付けるのではなく、ブータンの医療の底上げに協力できれば。まずは、現地の人と仲良くなりたい」と抱負を語る。
○…小田原出身。責任感のある仕事がしたいと看護師を目指し専門学校へ。卒業後、川崎市内の病院に1年半勤務したが、理想と現実のギャップから退職を決断し、語学留学のためオーストラ
リアに渡った。7カ月の海外生活で、場所が変わっても、自分が変わらないといけないことに気が付いた。「オーストラリアで暮らしたことで一皮むけ、積極的になりました」と話す。
○…帰国後は、平塚のクリニックに勤務し、透析業務に携わってきた。留学先で知り合った韓国人男性と27歳で結婚。伊勢原に住んで6年、夫が海外赴任したことから「自分も海外で働きたい、途上国の役に立ちたい」という思いが募り、協力隊に応募した。協力隊の活動は医療や教育、スポーツなど100を超える職種がある。「今回、検索したら偶然自分のキャリアにあう募集があった。今しかないと思いましたね」。
○…旅行が好きで、メキシコやベトナムなども旅した。映画鑑賞も趣味で、ネットで鑑賞できる映画がお気に入りだ。「楽しみながら語学の勉強ができるんです」。協力隊の採用直後は不安もあったが、研修を終えて期待に変わった。「将来、支援が要らなくなるよう自分のできることを全て伝えてきたい」と期待に胸を膨らませる。