伊勢原市私立幼稚園協会の会長に就任した 庄司 暢道(のぶみち)さん 東海大学付属本田記念幼稚園園長 50歳
人の喜びを自分ごとに
○…市内すべての私立幼稚園10園が加盟し、情報交換や研究発表などを通じ、相互協力によって幼稚園教育の振興を図る伊勢原市私立幼稚園協会。新型コロナウイルス感染症対策など「新しい生活様式」への対応が求められる中「コロナ情報など園単位では情報が掴みづらいことも、行政と連携して知恵を出し合い、協会として情報を発信していければ」と会長としての抱負を語る。
○…横浜市出身。5歳から地元の体操教室に通い、強豪校だった相模工業大学附属高校(現湘南工科大学附属)へ。高校では体操競技でインターハイや国体に出場。体操の指導者をめざし東海大学、同大学院に進んだ。園児の体育指導のアルバイトをしていた縁で大学院修了後、同大学付属本田記念幼稚園へ。働きながら通信教育で幼稚園教諭免許を取得した。「中高生の指導を考えていたが、発想力の豊かさなど園児との関わりが新鮮で楽しくなった。元々子どもが好きだったこともあります」と笑顔で話す。
○…10年ほど同園で勤務した後、静岡県や福岡県の姉妹幼稚園で教頭や園長を務め、2011年に伊勢原に戻り園長に就任した。園児に呼びかける時は自分を「僕」と言い「先生」と言わない。「先生って上に立つ感じで好きではない。園児には、毎日会う気軽に話せるオジサンだと思ってもらいたい」と微笑む。現場の教諭には、物事を客観的に考え、相手の喜びを自分の喜びに感じられる、思いやりを持つことの大切さを伝えている。
○…「仕事が趣味なんです」。幼稚園生活25年。園児との何気ない話をする毎日が何よりうれしいという。「多くの人に支えられてここまで来た経験が財産になっている。若い先生たちにはその財産を分けていきたい」。平塚市在住。