地元愛胸に飛躍の年 横須賀から世界をめざす 女子プロゴルファー 木戸愛(めぐみ)
「大きな経験になりました」。女子プロゴルファー木戸愛(23)は、プロ5年目の昨年をそう振り返る。7月の「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント」では、不動裕理らの追撃を振り切りツアー初優勝。9月には全英女子オープンにも初出場した。新聞やテレビなどメディアでたびたび取り上げられるようになったが、付け加えるべきは市内ハイランド出身であること。横須賀から巣立った少女は今、プロゴルファーとして国内の優勝争いに加わり、世界へ羽ばたこうとしている。
両親に誘われて、初めてゴルフクラブを手にしたのは小学5年生の時。見よう見まねのスイングで、思いのほかボールが飛んだ。練習量に比例して距離も伸びる。それが快感で、ゴルフの虜になった。横須賀学院中学卒業後は名門東北高校へ進学。「楽しい」から「強く」―。この時すでに将来を見定めていた。
2006年に「全国高等学校ゴルフ選手権」で優勝を果たし、「神奈川アマ」では3連覇(06〜08年)を成し遂げた。高校卒業後の2008年にプロテストに合格。初出場したレギュラーツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で20位タイに入り、1年目から頭角を現した。
「私あっての父に」
身長172センチ、股下84センチでモデル並みのルックスとスタイル。メディアでは代名詞のように紹介されるが当の本人は「全く意識してないです」とサラリと口にする。元プロレスラーの父親、木戸修さんの名前がついてくることにも「父あっての私だと思っています」と謙虚な眼差し。「小さい頃一緒にランニングや簡単な運動をしていました。これが今のベースになっている気がします。いつの日か、私があっての父になれるように成長したいです」
先月2日、木戸は葉山国際カンツリー倶楽部を訪れた。地元のジュニア選手を指導するためだ。木戸自身も中学時代に参加した、横須賀市ゴルフ協会主催のジュニアレッスン会。今ではプロとして教える側に立ち、後輩達の育成にも力を注ぐ。ゴルフ人生をスタートさせた故郷、横須賀への愛情と感謝が、常に地元に目を向けさせる。「努力は嘘をつかない」。この日子ども達に贈った言葉が嘘でないことを、これからも木戸は自ら証明する。「まずは2勝目です」
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