女性の”おうち起業”や在宅ワーク ウェブからリアルへ橋渡し
ヨガやベビーマッサージ、パン教室、ハンドメイドショップ、起業セミナーなど多種多様なPRや講座が続々とウェブ上にアップされていく。今年の3月に立ち上がったフェイスブックグループ「横須賀GIRLSカンパニー」。開設2カ月で、参加者は200人を超える。女性たちが求めていたのは「周囲とのつながりと後押し」だった。
「フルタイムの仕事は難しいけれど、社会とのかかわりを持ちたい。趣味から一歩進んで仕事にしたい―といった女性の声をつなぐ場所を作りたかった」。横須賀GIRLSカンパニーのページを立ち上げた藤川美帆さん=写真=は、そう話す。狙い通り、グループ上ではお店の宣伝や講座の参加募集もあれば、”おうち起業”の相談まで多くの声が飛び交っている。それに瞬時に応えられるのがインターネットの強み。そして、ウェブ上から「リアル」な交流へ緩やかにつながっていく姿は、まさに現代流だ。
背中押す存在
藤川さん自身、構想から3カ月で子ども服の専門店を立ち上げた”行動力”の人。遡ること6年前、当時1歳だった次女が身に着けていたアメリカの子ども服。「欲しい・買いたい」という周囲の声を聞き、それならば―と子ども服専門店を起業することにした。資金も販売の経験も人脈もなく、やらない言い訳はたくさんある。ただ、自分の強みは「できないことはない」と、常に信じる前向きな性格。「まずはやってみて、ダメだったら考えよう」。それまで自宅で行っていた英語教室も併設し、深田台に輸入子ども服の専門店「LUCY'S」をオープン。徐々に人が集まるようになり、今ではワークショップ、交流会の拠点としても賑わう。
そして、これまでの経験を言葉にして伝える講座を始めた。ブログでの集客方法や自分の強みを発掘する手法など、募集するとたちまち満席になるほどだ。ある日の午前中、店内で開催した講座「強みと勝ちパターン」。おうち起業を始めたばかりの人、次にどう進むべきか悩んでいる人…抱えているものは様々だ。自分の強みを知ることで、自己肯定感が高まる―という持論をもとに、各々の性格や得意分野といったタイプに合わせた”見せ方”を提案している。藤川さんは「私は背中を押すだけ」と謙遜するが、「こうなりたい」という目標やゴールを作ることも自分の役割だと考えている。
フェイスブックのグループには横須賀市外からの参加も多く、「横須賀には、活発な女性がつながっている場所があってうらやましい」―そんな声も聞かれるという。「女性にはいざというときの瞬発力と行動力、そして柔軟性がある」と藤川さん。ウェブとリアル、人と物の橋渡しで、横須賀の女性たちをさらに、元気に輝かせていく。
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