神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
三浦版 公開:2024年5月24日 エリアトップへ

「海のミルク」すくすく成長 小網代湾で養殖、本格始動へ

経済

公開:2024年5月24日

  • X
  • LINE
  • hatena
5カ月ほどでぷりぷりとした大きな身に育ったカキ
5カ月ほどでぷりぷりとした大きな身に育ったカキ

 小網代湾で昨年末から実施されてきたカキ養殖の試験に一定の成果が表れた。湾内に沈められた貝を水揚げしたところ、平均で体長6cmから10cm、重さ20gから100gほどに成長したことが確認された。5月中旬には、市民有志らでつくる「みうら小網代湾オイスター共同体」が発足。地元漁業者の新たな収入源の確保をめざし、本格始動に乗り出す。

 湾内では、アイゴなどによる食害によって海藻類が減る磯焼けが起こっており、ワカメ養殖が難しくなった。ただ真珠を育てるためのアコヤガイ養殖は好調なことから、県水産技術センターの協力を得て、カキ養殖に取り組むことになった。

 漁業者らは昨年12月5日、徳島産マガキの稚貝500個を籠に入れ、船から海中に沈めた。アコヤガイの世話とともに、籠の付着物を取り除いたり、中身を確認したりして管理。3月18日には、冬から春にかけて豊かな餌のプランクトンを体内に取り込んだ貝の一部を水揚げ。目標サイズに到達したことが分かった。5月8日に再度水揚げし、貝毒検査を実施すると、無毒が確認された。同センターの山田佳昭副技幹は「カキ養殖は市内では金田と上宮田に次ぐ3例目だが、小網代湾は波が穏やかでカキ養殖に適していることが証明できた」と声を弾ませた。

 ただ今回はあくまで実証実験だったため、検査や資材の用意などは県が行っており、単独で事業化するには多額の費用が掛かる。そこで同共同体は現在、国に補助金を申請している段階で、必要な金額を受け取ることができれば、稚貝を1万個以上に増やし、2026年5月の出荷を目指したい考え。NPO法人小網代パール海育隊の理事長で、同共同体メンバーとしても活動する出口浩さんは「小網代の新名物にしたい」と意気込んだ。

 今後は、5月28日(火)に関係者を招いた試食会を開催。6月上旬には市場で仲買に披露し、評価をもらう予定だという。

身を取リ出す出口さん(右)と山田副技幹
身を取リ出す出口さん(右)と山田副技幹

強くてやさしい信用金庫

新年は1月4日(木)より平常通り営業させていただきます。

https://www.shinkin.co.jp/kanagawa

<PR>

三浦版のトップニュース最新6

“活気あふれるまち”へ前進

三浦商議所新会頭

“活気あふれるまち”へ前進

奥山浩司氏インタビュー

6月7日

優先交渉権者に興和

新海業プロジェクト

優先交渉権者に興和

三崎漁港の利活用で市選定

6月7日

「海のミルク」すくすく成長

「海のミルク」すくすく成長

小網代湾で養殖、本格始動へ

5月24日

藻場の再生で連携

三浦半島4市1町

藻場の再生で連携

日テレ参画で活動後押し

5月24日

よみがえる一対の獅子頭

海南神社夏例大祭

よみがえる一対の獅子頭

仏師・梶谷さんが修復

5月10日

「消滅可能性」から脱却できず

「消滅可能性」から脱却できず

若い女性の減少続く三浦

5月10日

あっとほーむデスク

  • 6月7日0:00更新

  • 5月24日0:00更新

  • 5月10日0:00更新

三浦版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

三浦版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年6月8日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook