4月29日付で緑綬褒章を授与された西浜サーフライフセービングクラブ代表の 土志田 仁さん 鵠沼松が岡在住 49歳
「いると安心な存在」に
○…50年の歴史を持ち、日本初のライフガード組織でもある西浜サーフライフセービングクラブが、長年の環境美化活動を認められ、緑綬褒章に輝いた。「ビーチクリーンは事故を未然に防ぐ意味でも大切だが、直接の海の監視や命の尊厳を啓発する教育もクラブの重要な活動」と冷静に語り、今後も着実な活動を続けるため襟を正す。
○…同クラブは2000年にNPO法人として認証を受け、これまでにも複数の賞を受賞している。「歴史あるものを受け継ぎ、さらに発展させる。そして次の世代に受け渡していくことが使命」と話すように、活動は堅実さと同時に確実な発展を遂げてきた。「最初は10人程度だった定例ビーチクリーンも、今は多いと2、300人は参加してもらえる」という事実もそれを裏付けている。
○…横浜市西区出身。子どもの頃からリーダーシップをとることが好きで、「学級委員や生徒会は率先して立候補したね」と懐かしそうに言う。中高時代は陸上部に所属し、國學院大学を卒業後、父の経営する(株)トシダ(西区)に入社。35歳で藤沢に居を構えた後、05年には同社の代表となり、常に忙しい毎日を過ごしてきた。事務機器などを扱い、官公庁などに販売する家業について「社会で必ず求められるものを供給することにやりがいを感じるし、家業を受け継ぐことには誇りを感じる」と胸を張る。
○…日々の合間に、中学生のころから続けているサーフィンや、大学時代に先輩に誘われて始めたライフセービングの活動に精を出す。時には疲れを感じることもあるが、そんな時には「愛犬との安らぎのひとときを過ごす。これが癒しというものなのかな」と穏やかに笑う。「いることでホッとしてもらえる存在、それがライフセーバー」と語る通り、その物腰には人々を見守る落ち着きと力強さがあった。
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