8月28日に新校舎の竣工式を行った日本大学藤沢中学校の校長 小松 実さん 63歳
魅力ある学校づくりを
○…平成21年に開校した日本大学藤沢中学校。先月末、新校舎が竣工し新たな一歩を踏み出した。その中学・高校の校長を務める。新校舎には、新たな教室の他に、大型の多目的ホールや、食堂に隣接したオープンデッキを設置した。「生徒は大感激していた。子どもたちにとって魅力のある学校にしていきたい」と抱負を語る。
○…穏やかな語り口調で、優しく微笑む。親しみやすい印象の校長先生。人生の節目で恵まれた先生にめぐり合ったのが教員を志したきっかけ。山梨県の日大明誠高校で初めて教壇に立ってから、東京の日大鶴ヶ丘高校で教頭を務め、日大藤沢で初めて校長に。日本大学生物資源科学部に隣接している同校では、生徒たちが大学の施設を利用し、農作物を育て、牧場で家畜を飼育する体験をする。授業は大学の先生が指導し、大学生がサポートする。「畑で野菜を収穫し、ソーセージも作る。自分で育てることで、嫌いな野菜なんかも好きになる子が多い」と嬉しそうに話す。
○…東京都八王子市で育ち現在も在住。3人兄弟の長男。幼い頃から、好奇心旺盛な子どもだった。自身の中学生時代は、あまり思い出がないのだとか。「物がなかった時代だから、外で走り回って遊んだかな。本も読んだよ」と記憶もおぼろげ。大学時代は民俗学に没頭。説話研究会に所属し、日本の様々な地域へテープレコーダーを担いで旅をし、伝説や昔話を聞いて記録して回った。「今はグローバルと呼ばれる時代。あの頃に日本の本当の良さを感じることができた」という。
○…「生徒たちは、社会に出て活躍する基礎作りの時期。勉強やクラブ、人間関係など様々な経験をして成長してほしい」。開校して4年目。まだ始まったばかり。ときに厳しく、ときに優しく穏やかな目で生徒を見守っていく。
|
<PR>