「湘南の散歩道をきれいにする会」代表の 林正詔(まさつぐ)さん 片瀬在住 69歳
花一面の誇れる郷土に
○…「湘南に芝桜の名所をつくりたい」。片瀬の西浜橋付近に、3千株の植え付けを行っている。昨年植えた1千株も咲き始め、目指すは1万株の芝桜で「花のじゅうたん」をつくることだ。片瀬周辺の歩道や公園の清掃のほか、弁天橋周辺の「市の木」クロマツの手入れなどにも精を出す。「多くの観光客が訪れる藤沢をきれいにして、もっと誇れる郷土に」と意気込みを見せる。
○…自宅から見える境川沿いの遊歩道は、以前は「『暗い、汚い、雑草だらけ』と、市や県に多くの苦情が寄せられた場所だった」という。「江の島や富士山が見える素晴らしい散歩道を、もっと明るく快適に」との思いで、約8年前に清掃活動を始めた。2006年に知人と「湘南の散歩道をきれいにする会」を創立。現在は正会員12人、賛助会員約120人が清掃や樹木の手入れ、花の植え付けなどを行っている。「行政の担当者に聞くと、今は驚くほど苦情が減ったそう」と話し、掃除の行き届いた遊歩道を眺めて、顔をほころばせた。
○…北海道生まれ。高校卒業まで札幌で過ごし、進学のため横浜へ。仕事の都合で26歳の時藤沢に居を移すも、仕事で世界を飛び回る日々が続いた。「情報機器などの技術者だったので、ハイテクが日常だった。今は晴れたら土をいじりたくてそわそわする、ローテクの日々」と自身の変化を楽しむ。「新しいことへの挑戦が楽しくて。毎日が湘南の青空のようにすがすがしい気持ち」
○…1男1女と4人の孫を持つ。鵠沼在住の長男一家とは毎週末一緒に食事をし、銭湯にも行く。正師範の資格を持つ詩吟と謡曲のほか、音大出身の妻に影響されて、オペラなどを歌う一面も。「いつも支えてくれている妻には、本当に感謝の気持ちでいっぱい」とほほ笑んだ。家族と地域への愛情を胸に、今日も青空の下、湘南を花で飾っている。
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