総合格闘技団体「ZST(ゼスト)」フェザー級王者の 森 興二さん 大庭在住 25歳
拳で魅せる「ブタゴリラ」
○…パンチやキックなどの打撃技のほか、関節技や寝技など幅広い技術を使って戦う総合格闘技。2013年11月にその国内主要団体のひとつ「ZST」フェザー級王者となり、5月25日には戴冠後の初試合を1ラウンドKOで快勝した。「まだまだここから。まずは出られる試合全てで勝って、名前を売らないと」と、気持ちは挑戦者のままだ。
○…卓越したパンチ力で知られ、プロデビュー後の勝利は全てKO勝ち。その力強いスタイルと風貌から、「湘南ブタゴリラ」の異名がついた。「当初は複雑な気持ちだったけれど、今では観客から『森!』よりも『ブタゴリラ!』と声援を送られることが多くて。それだけ浸透したことはありがたい」と屈託のない表情を見せる。
○…大庭小から滝の沢中へ。小さいころから剣道に打ち込み、中学では剣道部の部長も務めた。しかし、当時人気だった打撃格闘イベント「K-1」のアーネスト・ホースト選手らに触発され、18歳で地元の総合格闘ジムの門を叩いた。最初から打撃主体のスタイルを目指しながら、あえて総合格闘技の分野に身を置く。その理由は「指の開いた薄く小さなグローブで戦うので、素手に近くリアルな格闘になる」から。打撃特化なので対策も取られやすいが、圧倒的なパワーで相手を打ち倒す。「派手なKOで会場を盛り上げたい」
○…以前はとび職人で、ハードな仕事のため練習に支障が出ることも多かった。そこでタイトル奪取を機に「格闘技に集中したい」と4月に転職。善行の荏原製作所に務め、定時勤務で余裕のできた時間と体力を競技に注ぎ込む日々だ。ストイックな印象の一方、人気アニメ「進撃の巨人」主題歌を入場曲に客席を沸かし、好きな食べ物を問われれば「バナナと答えた方がいいのかな」と笑うエンターテイナーでもある。「将来は海外で戦ってトップを目指したい」と先を見据え、今日も拳に磨きをかける。
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