12月4日に10周年を迎えた「金子牧場竹炭くらぶ」の会長を務める 吉田 敏明さん 用田在住 72歳
第2の人生 仲間と溌剌(はつらつ)と
○…退職後のシニア会員を中心に、竹炭や竹酢液、木工品の製作・販売を通じて市民との交流を図ってきた「金子牧場竹炭くらぶ」は10年の節目を迎えた。「月初に掲げる目標に向かって地道な積み上げで、1年、2年と経過していった。はしゃいだ気持ちは無いけれど、良いメンバーが集まり、みんなが健康で楽しく過ごせたことが素直に嬉しい」と微笑む。
○…竹炭づくりに関わったのは、定年を迎えたものの、体力も意欲も持て余していた62歳の時。「タケノコ掘りと聞いていたのに、いざ参加したら竹炭づくりだった」と笑う。当初は「にわかに素人が作った竹炭が売れるわけがない、そう長く続かないだろう」と思っていた。ところが、木工や溶接、水道、測量…と、その道を極めた会員の飽くなき「職人魂」に火が付き、誰しもが夢中に。特に竹炭の品質にこだわる姿勢や、本格的な設備は企業さながら。むしろ、失敗や逆境こそが原動力になっている。「お金もノウハウも無いけれど、目標だけは高い。失敗しても、尊重し合える仲間と挑戦し続けられるなんて、こんな恵まれた環境は無い」
○…北海道で育ち、大学進学とともに神奈川へ。就職先の大手自動車会社では総務やバイヤーなど主に管理業務を全う。マネジメントや文書作成、洞察力に長け、会員からも「くらぶの知恵袋」と一目置かれている。設立総会では『吉田さんしかいない』と満場一致で会長に指名されるほどだ。「ずっと管理畑だったから、意見を取り入れながら人をまとめる勘とコツは身に付いていた。気負いは無かった」とこれまでのキャリアに自信をのぞかせる。
○…親子竹炭教室や園児向けの芋掘り会など、地域貢献にも力を注ぐ。「正直なところ、最近は子どもたちの笑顔が喜びの一つ」と照れ笑い。第2の人生を謳歌していることは言わずもがな。「次回の活動日が待ち遠しい」と、溌剌(はつらつ)と語る表情から伝わってくる。
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