7月6日に神奈川県民功労者表彰を受賞した 國弘 信子さん 辻堂在住 65歳
「ありがとう」を支えに
○…辻堂西地区で26年間にわたり民生委員児童委員を務めている。その多年にわたる活動が認められ、神奈川県民功労者表彰を受賞した。「援助を必要としている高齢者・児童等を支援し社会福祉の向上に尽くした」ことが受賞理由となった。「なぜ私がという思い。本当にびっくりしている」と目を丸くする。「させていただいているという気持ちでこれまで続けてきた」と思いを口にする。
○…横須賀市生まれ。地元で由緒ある神社の社務所の娘として育った。おじいちゃん子で、御札を配りに近所を回るなど幼少期からお年寄りと過ごすことが多かった。母は同じ委員を務めた先輩で、日頃から相談を受ける姿を目にしていた。自身が役目を引き受けたのは、子育て真っ最中の40歳。「自分にできるだろうか」と悩んだが、幼少期のお年寄りと過ごした時間や母の姿を思い出し「できることがあるなら、お手伝いさせていただこう」と引き受けた。
○…職務は、主に65歳以上の高齢者を対象に、一人暮らしや寝たきりなどの生活状況を把握すること。一軒一軒訪問しながら、困った人がいれば相談に乗り、解決できる行政サービスを紹介する。最初は上手くコミュニケーションがとれず戸惑ったが、数年すると「出会いが楽しみになった」。何よりも長い間務められたのは、「ありがとう」「助かったよ」という言葉がやりがいにつながったからだという。
○…いつも肌身離さず持っているものがある。数年前に亡くした両親の写真と、母と祖父から教えられた心得が書かれた手帳。辛い時も写真を見て心得を読み返すと「勇気が湧いてくる」という。人の為に働く姿に家族も影響を受けたのか、定年を迎えた夫は新たにデイサービスのバスドライバーとなり、2人の娘も福祉に携わる仕事をしている。辻堂西地区の民生委員児童委員は24人。「仲間たちと楽しく地域を支えていきたい」と笑顔を見せた。
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