2月の水泳全国大会で決勝進出を果たしたほか、リオ五輪の選考会に挑戦する 岩嵜 有加里さん 善行団地在住 22歳
「今できることを全力に」
○…昨年9月の日本学生選手権水泳競技大会に出場し、女子400m個人メドレーで3位に輝いた。今年2月の全国大会「KONAMI OPEN」でもファイナリストに残るなど、実力の高さを見せつけた。「水泳は個人競技だけど『独り』じゃない。周りの皆に支えられていて、人の有難みを感じます」。数々の好成績が高い評価を受け、2月には市からも表彰を受けた。
○…3月に卒業を控える中央大学4年生。朝4時30分には起床し、5時15分からの「朝練」をこなす。大学から戻った後も夕方の練習を怠らず、水泳に打ち込む毎日を送る。母に連れられて水泳を始めたのは生後半年のころ。「コーチに恵まれて」めきめきと上達し、「中学、高校では年に4秒ずつ速くなっていった」。15歳で出場した全国中学校水泳競技大会で3位の栄誉を手にし、高校時代には参加したチームがインターハイで総合優勝。個人では国体で2位を収め、日々の鍛練が大きな実を結んでいる。
○…栄冠に輝く喜びを知る反面、苦悩の味も知っている。大学入学からの2年間、「練習はキツイのに記録が伸びず、一番辛い時期だった。朝練のあと悔しくて、泣きながら大学に行っていました」。周囲からの応援の声を胸に、技術を磨くなど努力を重ねた。水泳だけでなく教育分野にも関心が高く、将来は小学校教諭の道を夢見ている。教職課程で学び、母校の善行中での教育実習も経験した。水泳練習と並行して続けた3週間の実習。「生徒はみんな可愛かった。でも修了翌日には、水泳のW杯に出場していました」。多忙を極めながらも充実した日々だった。
○…胸の内でずっと大切にしている言葉がある。「今できることを全力に」。恩師が伝え続けたその教えを心に刻み、4月、リオ五輪に向けた代表選手選考会に挑戦する。「コーチに恩返しする気持ちで頑張ります」。一意専心の努力の人。世界の舞台に照準を定め、渾身の力で泳ぎ始める。
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