数々の発明品で厚生労働大臣賞などを受賞している 土田 昌子さん 湘南台在住 75歳
笑顔を生み出す発明の母
○…厚生労働大臣賞に選ばれた「トイレットペーパーホルダー用補助具」や特許庁長官賞受賞の「傘の柄の袋と手のカバー」など、特許取得済、出願中のもの14品、試作品も含めると30品ほどの発明品を生み出してきた。最近ではドライティッシュとウエットティッシュ、ごみを分けて入れられる、手のひらサイズのケースを考案。「私の発明品を見た人が『これ便利でいいね』と目を輝かせてくれるときが一番うれしい」と満面の笑顔で語る。
○…発明の魅力にとりつかれたのは30年ほど前。藤沢に引っ越し後訪れた、日本橋三越の発明展だった。思わずうなずくような、数々の発明品を前に「私も身近な道具で発想を形にしてみたい」と思うように。以来主婦業の傍ら、全国発明婦人協会や婦人発明家協会などに加入し、全国から夢を持って集まった同志と情報交換して新たな構想に生かしている。
○…発明のきっかけの多くは、自身の体験や友だちから寄せられる相談。「入院時に手がうまく使えず、手紙を書くのに苦労した」「スーパーのショッピングカート下段のカゴを持ち上げるのが重くて大変」など、生活の中でのちょっとした悩みを頭の片隅にストック。ピアノを弾いているときや、レム睡眠のときに構想が出てくることが多いという。「人が思いつかないものを形にするのって素敵でしょ」と茶目っ気たっぷりに楽しげに話す。
○…お気に入りの場所は娘と一緒に散歩へ出かける引地川沿いや「宝の山」と絶賛し、試作品の材料を買い揃えに通う100円ショップ。頭の中で出来上がった設計図に合う材料を見つけ出し、胸の高鳴りを押さえながら「工房」となる家路を急ぐ。ライバルは発明家仲間で、自身は企業への売り込みが苦手で課題だとか。「これからは必要としている人が多そうな介護で役立つようなものを考えたい」。人を笑顔にする新作発表は続く。
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