一般社団法人藤沢市薬剤師会の会長に就任した 齊藤 祐一さん 鵠沼松が岡在住 52歳
「薬の文化」の創造を
○…市薬剤師会で常務理事や副会長などを歴任し、今回8代目の会長として旗頭に立った。活動のテーマに「薬の文化を創造していくこと」を掲げ、「必要な人に必要なだけ正しい薬を」という意識を成熟した薬の文化と位置づける。ネット販売の普及や危険ドラッグの流行など、薬を取り巻く著しい変化の中「ただ駄目だ、危険だと言っても伝わるものではない。小中学生から正しい知識を伝え、薬の適切な使い方や乱用の危険性を啓発していかなければ」と使命感を燃やす。
○…同会では以前から、市民が気軽に利用できるよう「おくすり相談薬局」活動を続けているが、「文化は一人でつくるものではない」と語り、会全体のさらなる意識向上を図る。「実際のところ、薬剤師の潜在能力は非常に高いと思う。本当はもっと頼られてもよいはず」と笑うも、眼差しは真剣だ。「いかに会員の力を引き出し、市民に還元するかが課題。存在感を示していかなければ」
○…鵠洋小から鵠沼中、西高を経て昭和薬科大へ進み、生まれ育った街で、父の代から続く三栄薬局を継いだ。「大学も通いだったし、本当に鵠沼の水と空気しか知らない」とどこか嬉しそうに笑う。両親の背中を見て自然に選んだ薬剤師の道だが、昔から知る住民に頼られて応え、感謝されていくうちに、地域医療に貢献することの大切さが身に染みた。「自分自身、ずっと地域に支えられて成長してきた。そして得た知識や技能を還元したいという気持ちが、薬剤師としての原点」であり、多忙の中にあっても心身を支えているという。
○…会長、薬局経営、薬剤師と責務は山積みで、一人になることもほとんどない日々。そんな中で重要な気分転換が、靴磨きの時間だ。「黙々と磨いて、ピカピカになった時の充実感と達成感は格別。無心になれるし、お勧めです」。終わればまた無心で仕事に励み、薬と人とがより良く付き合える街を目指していく。
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