神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
藤沢版 公開:2018年10月26日 エリアトップへ

子どもの貧困 対策へ本腰 市が実態把握へ調査

社会

公開:2018年10月26日

  • X
  • LINE
  • hatena
シンポジウムには多くの市民が訪れ、関心の高さを伺わせた
シンポジウムには多くの市民が訪れ、関心の高さを伺わせた

 深刻な社会問題となっている子どもの貧困。藤沢市は2019年度に「市子どもの貧困対策実施計画」を策定する方針で、今年9月から調査を始めた。また、市議会でも最大会派の民主クラブが議員提案による「子どもの貧困対策推進条例」を制定しようと、20日にシンポジウムを開くなど対策に向けた取り組みが加速している。

条例制定へシンポも

 市は経済的な事情から公立小中学校の就学が困難な家庭に対し、学用品や給食費など費用の一部を援助している。17年度の就学援助率は小学校で13・9%(3204人)、中学校で17・9%(1918人)、中学校では生徒のおよそ5・5人に1人が何かしらの援助を受けている。

 市が進める調査は、子どもや保護者の生活実態を把握するもので、市立小学5年生の児童と保護者約3900世帯、市立中学2年生の生徒と保護者約3500世帯、5歳児の保護者約3900世帯を対象としている。

 保護者には、所得や家族構成、成育歴などを質問し、小中学生には、健康状態や放課後の過ごし方、友人関係などを聞く。実態を把握することで求められる施策を検討する考えだ。

継続支援求め

 市議会の民主クラブ(柳田秀憲会長)は、問題の本質的な改善につなげようと、昨年から準備を進めている。条例は、市が子どもの貧困対策に積極的に計画的に取り組むこと、貧困が世代を超えて連鎖することの防止をかかげ、子どもの将来が生まれ育った環境によって左右されない社会の実現を目的としている。

 同会派によると、その特徴は、施策に対して必ずPlan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の「PDCAサイクル」による施策の改善を行っていくこと。子どもの貧困対策センターを設け、支援窓口を一元化することがあげられている。

 シンポジウムでは、条例案の説明とともに、不登校やひきこもりなどの問題を抱えた小中高生を対象にした個別指導塾・キズキ共育塾の安田祐輔代表の講演や、市内の学習支援施設、児童養護施設が子どもたちの状況について説明した。会場には、約60人が訪れた。

 参加した子どもの支援施設を運営する男性は「条例は、とても前向きな対策だと思う。特に窓口を一元化することがいい」と評価。一方で40代の子育て中の女性は「貧困という言葉はネガティブに感じる。もっと広い意味で子どもたちの育ちの支援をしていくことが望ましいのではないか」と話していた。

㈱平和堂典礼

藤沢市辻堂神台2-2-41 0120-59-6999

https://heiwadou.com/sp/

<PR>

藤沢版のトップニュース最新6

知の探究重ね300回

善行雑学大学

知の探究重ね300回

創立25年、生涯学習の拠点に

5月24日

交通事故、可視化で防ぐ

交通事故、可視化で防ぐ

市など4者連携「発生マップ」

5月24日

大型連休、人出前年並み

観光客数

大型連休、人出前年並み

混雑回避、分散化一因か

5月17日

藤沢勢がワンツーV

クライミングユース

藤沢勢がワンツーV

日本選手権で上位独占

5月17日

担い手確保に課題

自治会町内会

担い手確保に課題

デジタルや人材活用視野

5月10日

不要な学生服、必要な人に

不要な学生服、必要な人に

市役所内に「回収ボックス」

5月10日

あっとほーむデスク

  • 5月24日0:00更新

  • 5月17日0:00更新

  • 5月10日0:00更新

藤沢版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月24日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook