藤沢市老人福祉センター「やすらぎ荘」で旅行講座を開く 大西 順三さん 辻堂新町在住 77歳
旅気分を味わって
○…今年で9年目を迎える市老人福祉センター「やすらぎ荘」の旅行講座の講師を務める。温泉や花見などテーマごとに旅の楽しみ方を伝えてきた。昨年からのテーマは「日本の知的旅」。下諏訪(長野)や糸魚川(新潟)など、知る人ぞ知る地域を取り上げ、歴史や名所などを掘り下げて紹介する。毎回60人の定員が申込日に満員になる人気講座だ。「観光地など有名どころだけではなく、あまり知られていない魅力的な地域を紹介。日本地図を広げてまんべんなく選出した」と穏やかに話す。
○…高校1年生から大学4年生まで山岳部に所属。「ほぼ毎日山に登っているうちに虜になっていた」と笑う。大学卒業後は旅行会社に就職。定年後は、趣味で元々興味があった地理・地名や地方自治などの資格を取得し、市の人材バンクで講師を務めるようになった。「受講者からの『旅に行った気分になって楽しかった。実際に行ってきたよ』の声がやりがい」。9年間ずっと参加しているファンもいる。
○…毎回必ず現地に下見に行き、最新の情報を収集。「駅が木造から鉄筋に変わっている」など自分の目で確かめ、地域の雰囲気を肌で感じとる。講座では、その地域の観光パンフレットを使うことがポイントで、現地では始めに役場の観光課に行く。「講座をやることを伝えると町中を案内してくれるからね」。そこでの出会いも旅の楽しみのひとつになっている。
○…お気に入りの旅先は北アルプスの玄関口と呼ばれる上高地。「やっぱり山がある自然を感じられるような場所が好き」とにっこり。現役引退後でも毎年足繁く通っているという。来年で10年目を迎える同講座。「どこの地域でも魅力がたくさん。それを多くに人に知ってもらえるように発信していきたい」
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