ドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」の監督を務めた 大島 新(あらた)さん 藤沢市出身 51歳
○…自らがメガホンを取り、6月に公開された映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」。作品は、17年の間、ある1人の衆議院議員を撮り続けたドキュメンタリーで、先月には動員数3万人を突破するなど話題を呼んでいる。「1人の政治家というミクロな世界を通して、国政というマクロを見る。有権者が政治について考えるきっかけになれば」
○…父は日本映画界の巨匠で藤沢にも縁が深い、故・大島渚監督。母は女優の小山明子さん。その次男として生を受け、鵠沼中学校、湘南高校と20年間、市内で過ごした。著名な父母であるが故に苦労もあったが「楽しそう」と思う場面も。年に1度正月に開かれる大宴会で、父を囲む仲間たちが「次はこんな映画を撮りましょう」と盛り上がる姿は印象的だった。
○…「父はフィクションの映画、自分はノンフィクションのテレビ。違うジャンルの道を歩んだ」。大学卒業後はフジテレビに入社し、「NONFIX」や「ザ・ノンフィクション」などのディレクターを務めた。フリーに転身後も「情熱大陸」や「課外授業ようこそ先輩」など数々の作品を手がけてきた。「父と比べられることも多いが、表現者として尊敬している」と話す。
○…「自由に作品を作りたい」と、2007年に「シアトリカル唐十郎と劇団唐組の記録」で映画監督デビュー。日本映画批評家大賞ドキュメンタリー作品賞を受賞するも「経済的には赤字」。映画のおもしろさかつ難しさを痛感した。その後映画「園子温という生きもの」を監督するなど作品を撮り続けている。「これからも映画とテレビでドキュメンタリーを作っていき、私自身が、世に問う意味があると思える作品を届けたい」
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
|
<PR>