6月にエルサルバドルで開催されたサーフィン世界大会に出場した 鈴木 一歩さん 鵠沼在住 17歳
海に感謝を込めて
○…時に力強く、時に遊ぶように波を乗りこなす。5月末から6月にかけエルサルバドルで開催された世界ジュニア選手権大会でも、第1試合のラストライド、現地の人でも難しい大波で2ターンのコンビネーションを決め、1位通過。会場を沸かせた。後援者の一人はそのスタイルを「海を愛し、海に愛されているよう」と評す。
○…「海には神様がいるから」。海に入る前後には、いつも感謝と敬意の一礼を欠かさない。全国・世界で戦ってきた中でも、一番落ち着くのは「ふるさとの海」と満面の笑み。両親ともにサーファーで、鵠沼の自宅は海から5分。3歳の時、父に押してもらって乗った初めての波の気持ちよさと高揚感は今でも忘れられない。動画で見たワールドツアーに憧れ、小学4年生で初出場した大会前に、父と「ここから先、目指すのは世界優勝」と誓いを立てた。
○…ジムトレーニングなど基礎の積み重ねで天性のセンスを確かなものにしてきた。「自然相手のスポーツ、理想はあっても正解はないのがサーフィン」。何度も迷い、苦しんだ。それでも前へ。あの憧れの舞台へ。今年春、国内のクラス別ランキングで1位になり世界大会出場権を手に入れた。そんな最高潮の時「本当に今の自分は世界で戦えるのか」と不安が脳裏をよぎった。これまでで一番の苦しみから逃れるように向かったのは、藤沢の海。寄せては返す波を見るうちに、心が落ち着いていた。「大丈夫。俺の力を世界に見せてやろう」
○…8月末に全日本アマ選手権出場を控える。今年3月にプロ資格を取得し、アマ出場は最後となる。家族、友人、地域の支援者、出会った全ての人、そして海に感謝を込め、最高のライディングを目指す。
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